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寒風にさらしフカヒレ熟成 宮城・気仙沼で天日干し最盛期

乾いた寒風にさらされ、うまみが凝縮するフカヒレ。従業員は一枚一枚、丁寧に裏返す

 柔らかな冬の日差しと「室根おろし」と呼ばれる寒風にさらされ、じっくりとうまみが熟成される。サメの水揚げ日本一を誇る気仙沼市で、中華料理の高級食材フカヒレの天日干しが最盛期を迎えている。

 同市最知南最知にある水産加工業の中華高橋水産(東京)の干し場には、気仙沼港に水揚げされたヨシキリザメやアオザメの尾びれ約1万枚が並ぶ。3日に1度のペースで、従業員が裏返しの作業を繰り返す。

 フカヒレは70~90日間、天日で乾燥させると重さが4分の1になり、豊かな滋味が凝縮される。仕上がった商品は首都圏のホテルや飲食店に出荷される。

 天日干しは昨年11月末に始まり、今年4月末までに約3万枚の生産を見込む。作業責任者の戸羽悦郎さん(59)は「今シーズンは晴れ間が多く、天候に恵まれている。黄金色に輝く最高の商品を届けたい」と話す。

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