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野村監督が難病女性の結婚式に寄せたエール 復活‼ノムさんの教え2025「胸中に成竹あり」(下)

 プロ野球の東北楽天の創設期にチームの礎を築いた野村克也監督が逝去したのは2020年2月11日。ちょうど5年になります。野村監督の残した「ノムさん語録」から生きる知恵をひもとく「今こそノムさんの教え」(21~22年にオンライン連載)の特別編として「復活!!ノムさんの教え」をお届けします。

 連載を中心に大幅加筆して23年に出版された「野村克也は東北で幸せだったのか」(徳間書店、1870円)から、知られざるエピソードを紹介します。野村監督は「人を遺すを上とす」と言って選手の人間形成に尽力しましたが、グラウンド外で交流した地元の人たちにも「語録」を生きる指針として伝えていました。

後編はこちらから→難病の車いす女性に始球式をプレゼント 復活‼ノムさんの教え2025「胸中に成竹あり」(上)

 野村監督は仙台市中心部に住み、近くの三越仙台店(現仙台三越)にあった紳士服のオーダーサロンに足しげく通っては、テーラーの菊地東雄(はるお)さんと時を忘れて歓談した。2人はふとしたきっかけから、三越に勤める女性店員に人生の転機となる大舞台を用意する。2009年7月8日、プレーボールの午後6時は刻々と近づいていた。さあ、始球式本番だ。…

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