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宮城県美術館リニューアルオープン26年度にずれ込み 「徹底した清掃、消毒が必要」

 改修のため休館している宮城県美術館(仙台市青葉区)のリニューアルオープンが、当初予定していた2025年度から26年度にずれ込むことが12日、分かった。県教委によると、収蔵品を守るため、カビの除去や工事で発生するちりやほこりの清掃に時間がかかると判明した。

再オープンが遅れることになった宮城県美術館

 工期は25年12月まで。清掃と消毒について県教委が業者と精査した結果、25年度内の再オープンに間に合わないことが明らかになった。12日開かれた県議会文教警察常任委員会で、県教委は「徹底した清掃、特別な消毒を施す必要がある」と説明した。

 県美術館については19年11月、村井嘉浩知事が仙台市宮城野区に移転する構想を表明。日本を代表する建築家・故前川国男氏が設計した建物の価値を重視する市民団体などから批判が上がり、20年11月に現地で増築せず改修する方針に転換した。

 美術館は改修で23年6月から休館。県民ギャラリーなどが入る本館地下1階を新しい展示室と収蔵庫に改修する。子どもの美術体験スタジオや、絵画原画の常設展示なども設ける。

 現在、県内各地で収蔵品の巡回展や美術館職員による出張創作ワークショップが開かれている。

長期休館に入る前の宮城県美術館=2023年6月18日

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