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能登の復興支援へスエット販売 仙台のファッションコンサルタントらがチャリティー企画

能登支援のフーディを着た(左から)前川さん、笹原さん、及川さん

 東日本大震災と2019年の台風19号豪雨を経験した仙台市青葉区のファッションコンサルタント笹原宏美さん(56)が、能登半島地震の被災地を支援する手作りのチャリティー企画を始めた。オリジナルデザインのフード付きスエット「フーディ」を4月末まで販売し、収益を寄付する。「発生から1年たっても能登を忘れていないと発信し、仙台から支援の輪を広げたい」と思いを寄せる。

 笹原さんは台風19号で丸森町の実家が浸水し、大規模半壊の被害を受けた。先行きが見えない中、全国からのボランティアや寄付は1年後も途切れず「いつか恩返しがしたい」と心の隅にずっと抱いていた。

 アパレル大手オンワード樫山(東京)に20年ほど勤めた経験を生かし、ファッションを通した被災地支援を模索。能登半島地震から1年の節目となる今年1月に合わせ、フーディの販売を決めた。

 デザインは、震災犠牲者の鎮魂と教訓の継承を目的に市民有志で活動が続く「311星空プロジェクト」のシンボルイラストを採用。人々が手を取り合うイラストに「一人じゃない」との思いを込め、夜空をイメージした濃紺地の胸部にあしらった。

 シンボルイラストを描いたNPO法人理事の前川珠子さん(60)=青葉区=、フリーアナウンサーの及川徳子さん(65)=同=も企画に協力した。笹原さんは「袖を通すたびに思いをはせることができる。全国に仲間を増やすことで、能登の被災地が少しでも元気になってほしい」と話す。

 フーディは1着7000円でS、M、L、XLの4サイズ。経費を除いた利益2000円を国重要無形民俗文化財「揚浜式製塩」(石川県珠洲市)で欠かせない塩田の復旧費用などに充ててもらう予定。今年の夏にはTシャツの販売も予定する。

 申し込みは「311星空プロジェクト×チャリティーフーディ」のウェブサイトで受け付ける。連絡先は笹原さん090(7328)5204。

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