私募債活用、SDGsに貢献 東松島・ガス&ライフ、市内3中に物品贈る

LPガス事業などを手がける「ガス&ライフ」(東松島市矢本)は、石巻信用金庫の寄付型私募債を利用し、国連の持続可能な開発目標(SDGs)に貢献しようと、東松島市内の3中学校に各校が希望する物品を寄贈した。
寄贈品は矢本一中が高圧洗浄機1台、矢本二中がパイプ椅子12脚、鳴瀬未来中がジェットヒーター1台。
贈呈式が2月28日、同市矢本の石巻信金矢本支店であり、菅原平勝社長(46)が「地域貢献活動は重要な使命。備品を活用してもらい、学習環境の整備や持続可能な教育の一助になれば」とあいさつ。各校の校長らにそれぞれ目録を手渡した。
矢本一中の平塚輝校長は「心も体も健康で気持ちよく学校生活が送れるよう、活用したい」と感謝。鳴瀬未来中の宍戸雅治校長は「地域の学校として、責任感を持って生徒の教育に取り組んでいきたい」と話した。
同社は市内を中心に、住宅の新築・リフォームや、住宅設備機器、ミネラルウオーターの販売、観光ホテルなどの事業も展開する。昨年12月10日に「しんきんSDGs私募債『ちいきのミライ』」で5000万円を発行し資金調達した。
しんきんSDGs私募債は、受託した石巻信金と財務代理人の信金中央金庫(東京)が受け取る手数料の一部(合計で私募債発行額の0・2%)を割引し、発行企業が割引相当額以上の物品を団体に寄付する仕組み。2020年1月に取り扱いを始め、同社が発行企業の第1号となった。
石巻信金は20年、地域経済の持続的発展を目指し、県内4信金と「SDGs共同宣言」を実施。SDGs達成に向けた取り組みを強化している。