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学生製作の軽量飛行機が完成、エアレーサー室屋さんの会社と連携 福島

テクノアカデミー浜の学生が完成させた軽量飛行機

 福島県の職業能力開発施設「テクノアカデミー浜」(福島県南相馬市)の学生が製作した軽量飛行機が完成し、15日、福島市の農道空港「ふくしまスカイパーク」で披露式があった。

 飛行機はアルミニウム合金製で全長8.16メートル、両翼幅6.28メートルの2人乗りプロペラ機。最高速度は時速230キロという。米国製の組み立てキットを使用し、機械技術科の学生27人が2022年9月~24年12月の約2年3カ月間で約1200点の部品を組み上げた。

 製作は福島市在住のエアレースパイロット室屋義秀さん(52)が代表を務めるスポーツ航空会社「パスファインダー」(福島市)との連携プロジェクトの一環。学生たちはパスファインダーの航空整備士のアドバイスを受けながら航空機の構造や製造方法、品質管理を学んだ。

 これまでに約20回で計10時間の飛行に成功。主翼やエンジンを覆うカウルと呼ばれる部分を担当した2年の田村大輝さん(20)は「精度を出すのに苦労した。飛ぶのを見た時は、先輩たちが積み上げてきたものがやっと飛んだかという気持ちでいっぱいになった」と話した。

 式典に同席した室屋さんは「安心して乗れるしっかりとした飛行機ができた。この経験を社会に出ても生かしてほしい」と称賛した。

 完成した飛行機は今後、ものづくりに関係するイベントでの活用などを検討するという。

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