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伝統の盛岡芸妓、後継者探しに苦心 呼称の変更繰り返し「親しみやすさ」アピール

 盛岡市と盛岡商工会議所などでつくる盛岡芸妓(げいぎ)後援会が、藩制時代から続く「盛岡芸妓」の後継者探しに苦心している。希望者を募っても低調な状況が続き、興味を持ってもらうため呼称の変更も繰り返した。あの手この手でアピールし、伝統の存続を目指す。

盛岡芸妓後援会の交流会で踊りを披露する芸妓(後援会提供)

 昨年11月から今年1月にかけて2人が応募したが、いずれも選考を通過しなかったため、3月に再募集を開始。その際、呼称を「研修生」ではなく「もりおか舞妓(まいこ)」に変えた。「研修生では活動をイメージしにくい」と後援会内で意見があり、全国的に芸妓の見習いとして使われる「舞妓」を取り入れた。

 「研修生」の以前の呼称は「ひよ妓(こ)」だった。未熟な印象を与えて差別的との見方があり、昨年11月の募集時に研修生に変更したばかりだった。

 盛岡芸妓は最盛期の明治期には約90人いたが、現在は4人に減少。門戸を広げようと、月10万円の支援金を支給したり、稽古外で自由に使える時間を増やしたりするなど研修体制の改善を強化してきた。

 後援会の担当者は「お座敷文化が市民にとって遠いものになっている。後継者不足は喫緊の課題。親しみやすさをアピールし、応募につなげたい」と話す。

 対象は盛岡市か近郊に在住、または今後住む予定がある18歳以上25歳未満の女性。申し込みは4月15日必着。連絡先は後援会019(624)5880。

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