小林陵侑選手「K点届いたよ」 岩手・八幡平で小学生とジャンプ体験

ノルディックスキー・ジャンプ男子で2022年北京冬季五輪金メダリストの小林陵侑選手(チームROY、岩手・盛岡中央高出)が19日、出身地の岩手県八幡平市のさくら公園で、子どもたちに競技の楽しさを伝える「Ryoyu BIG JUMP FES」を開催した。
目玉のスキージャンプ体験では、地元の小学生が「ヒルサイズ2メートル」のミニジャンプ台に挑戦。小林選手は自ら風を読んでスタートの合図を出し、「タイミング完璧」「K点届いてるよ」と声をかけて交流した。
参加した盛岡市仁王小6年の太野愛互さん(12)は、小林選手が1期生として在籍した「いわてスーパーキッズ」に選ばれている。「アドバイスをくれて優しかった。サッカーが好きなので、陵侑選手のように世界で戦える選手になりたい」と笑顔だった。
小林選手は「1年ぶりに地元に帰ってこられてうれしい。子どもたちがジャンプに興味を持つきっかけとなるよう、今後も続けていきたい」と語った。
「気持ちも記録も更新」 小林陵侑選手一問一答

小林陵侑選手はイベント後、八幡平市のホテルで河北新報のインタビューに応じた。昨年は非公式ながら世界最長291メートルのジャンプを成功させるなど年々、進化を遂げている。2年連続で交流イベントを開催し、競技普及や地元への思いも強い。今季の評価や今後の競技生活について聞いた。(盛岡総局・島形桜)
-2024-25シーズンはワールドカップ(W杯)で3勝を挙げ、世界選手権は3位。今季を振り返ると。
「右肩上がりで調子を上げられたシーズン。(序盤の体調不良など)大変なこともあったが、国内でいい調整ができた。札幌で1勝目を挙げられた時はすごくうれしくて、ほっとした」
-22年の北京五輪ノーマルヒルで優勝。連覇のかかるミラノ・コルティナ五輪が来年に迫る。
「やっぱり目指すのは一番高いところの金メダル。楽しみにしている」
-地元を離れてから今月で10年になる。今、感じていることは。
「競技を長くできるタイプではないかもしれないが、気持ちが消えるまで頑張りたい。毎年毎年、気持ちも記録も更新し続けたい」
-リフレッシュ方法は。 「ゴルフが好き。10年前にノリさん(葛西紀明選手)にフルセットを買ってもらって始めた。ベストスコアは84。メンタル競技で、状況や意識次第で結果が変わるところはジャンプとも似ている」
-岩手から世界で活躍するトップアスリートが生まれている。子どもたちへのメッセージは。
「小さい頃から世界を目指すことが大切。環境が整っているのは素晴らしい。同郷の大谷(翔平)選手の活躍もヨーロッパまで届いており、親近感が湧く。岩手からどんどん世界に羽ばたいていってほしい」
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