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韓国大統領の拘束令状を発付 内乱容疑、現職初の強制捜査へ

 韓国の尹錫悦大統領(ロイター=共同)

 【ソウル共同】韓国のソウル西部地裁は31日、高官犯罪捜査庁(高捜庁)が内乱容疑で請求した尹錫悦大統領の拘束令状と、公邸の捜索令状を発付した。高捜庁が明らかにした。現職大統領に対する拘束令状発付は初めて。尹氏の「非常戒厳」宣言を巡り、高捜庁は3回にわたり出頭を要請したが、尹氏はいずれも応じず、30日午前0時(日本時間同)に令状を請求。地裁も強制捜査が必要だと判断した。

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 一方、大統領として尹氏を公邸で警護する大統領警護庁は31日、令状発付を受け「手続きに従い警護措置を取る」と表明した。令状を直ちに執行できるかどうかは見通せず、高捜庁関係者は、1月6日まで令状は有効で、執行日について「現段階で申し上げられることはない」と述べた。

 尹氏側は高捜庁に内乱罪を捜査する権限はないとしており、弁護団は31日、令状は「違法で無効だ」と主張した。30日には地裁に請求を退けるよう求める意見書を提出していた。

 尹氏本人は「非常戒厳宣言は大統領の憲法上の統治行為だ」として、内乱容疑での捜査対象にはならないとも訴えている。

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共同通信