女川再稼働を容認の宮城県議会「不支持」72% SNSアンケート 県民投票求める声も
東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、宮城県石巻市)の再稼働を巡り、河北新報社は無料通信アプリ「LINE(ライン)」で読者らにアンケートを行った。再稼働を容認した宮城県議会に対し72%が不支持を表明。村井嘉浩知事が再稼働に同意すべきかは「はい」が31%、「いいえ」が57%だった。知事が決断する前の県民投票は76%が「行うべきだ」と答えた。
2号機の再稼働について「賛成」が11%、「どちらかといえば賛成」が12%で、賛成派は計23%。「反対」が63%、「どちらかといえば反対」が11%で、反対派は計74%に達した。
県議会は22日、女川町商工会が早期再稼働を求めた請願を賛成多数で採択した。県議会の決断を「支持する」は22%、「支持しない」は72%だった。
回答者が寄せた主な理由は表の通り。支持派は「女川原発の安全性」を挙げたり、「原子力政策は国策」などと説明したりした。不支持派は重大事故時の避難計画、議論そのものの不十分さを疑問視した。
2号機の再稼働は安全対策工事が終わる2022年度以降の見込み。県議会が結論を出した時期は「早い」が72%、「妥当」が22%、「遅い」が7%だった。
村井知事が須田善明女川町長、亀山紘石巻市長との三者協議後、再稼働に同意すべきかどうかの質問に「はい」が31%、「いいえ」が57%で「分からない」は13%。賛成の理由は「立地2市町の意向の尊重」、反対の理由は「事故での避難や風評被害から2市町だけの問題ではない」などがあった。
村井知事が最終判断する前に、県民投票を行うべきかどうかも聞いた。「すべきだ」は76%、「すべきではない」は19%で、「分からない」は4%だった。
県議会は再稼働の賛否を問う住民投票条例案をこれまで2回否決した。「ほぼ稼働することが分かっていても、民意の確認が必須だと思う」などと、再稼働賛成派からも実施を求める声が上がった。
調査は23~25日、「読者とともに 特別報道室」のLINEで友だち登録する人に実施。145件の回答があった。小数点以下第1位以下を四捨五入したため、回答の割合の合計が100にならない場合がある。