<せんだい進行形>修学旅行生、宮城・松島へ コロナで目的地変更

松島ではコロナ下でも各地から訪れた修学旅行生の姿が多く見られた=9月

 修学旅行で宮城県松島町を訪れる小中高生が増加している。新型コロナウイルスの感染拡大が比較的抑えられているとして目的地を東京などから変更した学校が多く、今年は9~12月に集中した。回復が見込めない団体客に代わる需要を取り込もうと、新たに受け入れを始めた宿泊施設がある一方で、遊覧船の運航業者は感染防止のための対応による経費増に悩む。(塩釜支局・高橋公彦)

 ホテル大観荘は今年、これまで小学生に限っていた修学旅行の受け入れを中高生にまで広げた。主力だった法人などの団体客の需要は新型コロナで激減。宿泊客数が前年比で9割減になったのを機に、減少分を補おうと方針を転換した。

 小学生は従来多かった青森、岩手、秋田の3県が県内旅行に切り替えたことで減少する一方、山形、福島両県が増えた。中学生は栃木、群馬といった北関東が多いほか、東京、大阪の学校もあった。高校生は全国各地から訪れた。

 宿泊済みと予約を合わせ、来年3月までに小中高70校の計約6200人が宿泊する見込み。うち小学校は例年並みの約2000人を確保し、中学校は約1500人、高校は約2700人となっている。

 新型コロナの影響は大きい。売り上げの主力は法人などの団体客だが、会議やセミナーの多くが中止となり、忘新年会、慰安旅行の引き合いも激減した。近隣施設で開催されるイベントや、好調だったインバウンド(訪日外国人客)需要もすっかり消えた。

 政府の観光支援策「Go To トラベル」などで個人客は戻りつつあったが、今月28日に全国で一時停止される上、普段の団体客需要はカバーしきれない。一方、中高の修学旅行は1校当たりの宿泊者数が多いため経営上のメリットも大きく、来年度以降も受け入れを続けるという。

 もちろん感染防止対策には細心の注意を払う。児童生徒と他の客が密集しないよう、各校には大浴場ではなく客室の風呂を使用を求めている。食事をする宴会場(400人収容)は半分程度の人数の利用にとどめ、料理はお膳でいっぺんに提供するなどしている。

 大観荘第2営業部の清水川誉(たかし)部長は「今年は旅行代理店が引っ張ってきてくれたが、来年は全国の宿泊施設が熱心に誘致に取り組むだろう。当館としても首都圏や関西に観光施設を絡めた松島の情報を発信していく必要がある」と語る。

河北新報のメルマガ登録はこちら
せんだい経済圏-ing

 ヒト・モノ・コト・カネがダイナミックに動く100万都市仙台。仙台経済圏のトレンドや旬の話題を進行形で掘り下げます


企画特集

先頭に戻る