いじめ自殺 遺族らが仙台でシンポ 認識に甘さ、学校側の後手対応を批判

シンポジウムで学校や教員の意識改革を強く訴える遺族

 いじめや教員による体罰、不適切指導と児童生徒の自殺を考えるシンポジウムが27日、仙台市青葉区のTKPガーデンシティ仙台勾当台であった。いじめなどを訴えて自殺した県内の中学生の遺族らが集まり、後手に回った学校の対応を厳しく批判し、教員のさらなる意識改革を訴えた。

 2019年3月に自殺した亘理町吉田中2年の男子生徒の父親は、息子が教員の不適切な言動に悩んでいると学校に報告したが、反応は鈍く不信感を抱いたという。「情報提供して訴えたが、明確な回答がないままだった」と振り返った。

 「学校が自分たちでは手に負えないケースと判断した場合、他の機関に相談するように促すことがあっていい。そうすれば救われる命もある」と指摘した。

 18年11月、仙台市寺岡小(泉区)2年の女子児童へのいじめを苦に母親が女子児童と無理心中したとみられる事件の遺族も、学校のいじめに対する認識が甘く対応が遅れたと批判した。

 「いじめが発生するのは当たり前という意識を学校は持ってほしい。問題が小さいうちに対処していれば、このような事件は起きなかった」と涙ぐんだ。

 七北田小(泉区)の男性講師=7日に懲戒免職=が児童22人分のいじめ実態把握調査の回答を改ざんした問題を取り上げたのは、16年2月に自殺した南中山中(泉区)2年の男子生徒の父親。「子どもが必死に出したSOSを無駄にする許せない行動」と断罪した。

 「いじめがないクラスが評価される風潮がいまだにあるのか。市長や教育長がいじめ撲滅を宣言したところで、末端の教員が改ざん行為をするようでは意味がない。4年半前と何も変わっていない」と憤った。

 シンポジウムは自死遺族の自助グループ「藍の会」が主催し、約25人が参加した。田中幸子代表は「長期休みの後、子どもの自殺が増える傾向にある。この年末年始に保護者は『心配事や悩みはないか』と声を掛け、子どもの心情に寄り添ってほしい」と強調した。

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