コロナ対応 宮城県と仙台市の役割分担は?

仙台市役所(左)と宮城県庁=仙台市青葉区

 新型コロナウイルス感染症を巡る宮城県と仙台市の対応は、役割分担が分かりにくいとの声が上がる。青葉区国分町周辺の飲食店への営業時間の短縮要請も、市内のごく一部に限定した措置にもかかわらず、要請の決定は市でなく県だった。時短要請に応じた事業者への協力金給付や宿泊療養施設の運営、入院先調整の業務分担を改めて整理した。

■時短要請

 県は23日、時短営業を要請する飲食店の区域を、青葉区の国分町周辺から市全域に拡大することを決めた。今回の要請の主体も県なのは、新型コロナ特別措置法24条が知事の権限と規定しているためだ。
 県幹部は、11月下旬ごろには時短要請が念頭にあったと明かした上で「法令に規定されているので、要請すると決めたのは県。ただ、事前に市とは十分に相談している」と説明する。

■協力金給付

 要請に応じた事業者には「感染症拡大防止協力金」が給付される。財源の8割は、国が都道府県に配分する地方創生臨時交付金の「協力要請推進枠」。残る2割は県が財政調整基金を取り崩して充当し、これまでに総額28億8000万円を市に交付した。市は給付事務を任され、1億4555万円の事務経費を負担した。
 事業者に支払う協力金は1施設につき1日4万円。市は昨年4、5月に県が飲食店などに休業・時短営業を要請した際は、交付された協力金に独自の上乗せをしたが、今回は「全面休業の要請ではない」(郡和子市長)として実施しない。

■宿泊療養

 県内の宿泊療養施設は軽症者向けの「東横イン仙台駅西口中央」(青葉区、200室)、無症状者向けの「リッチモンド仙台」(青葉区、300室)があり、政府の基本的対処方針に基づき、運営は県が担う。
 看護師と事務職員が24時間常駐する体制を敷く。看護師は県内の病院が派遣し、事務職員は県3人、市1人の4人チームが常時、患者の相談などに対応する。

■入院調整 

 仙台医療圏(仙台市と周辺13市町村)の感染者の入院先は、県と市が合同で運営する「医療調整本部」で決定する。病床は自治体の垣根を越えて運用されるため、一元的に調整する方が効率的との発想からだ。
 県庁内にある合同事務局には20日時点で県職員8人が常駐する。市職員は非常駐で毎日5人前後が通う。
 「合同」の看板を掲げるが、実態は県職員が周辺13市町村の患者の入院を調整し、市職員は市内の患者の調整を担当している。県は市に対し、事務局への常駐職員の派遣を求めているが、市は「人手が足りない」と応えられずにいる。

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