荒浜丸ごと観光拠点に 宮城・亘理町が事業者を公募

民間事業者による観光拠点化を構想する亘理町荒浜地区

 宮城県亘理町は東日本大震災で被災した荒浜地区の観光拠点化を一体的に推進する民間事業者を公募している。海岸や鳥の海公園など地域資源を活用した多角的な事業を展開してもらい、年間20万人の集客増や2億円の経済波及効果を目指す。

 災害危険区域に指定された同地区60ヘクタールを七つのエリアに分け、イチゴ狩りができる観光農園、マリンスポーツの促進、遊びやリモートワークの拠点としてキャンピングカーで滞在できるスペースの整備、防災と他業種を掛け合わせた新産業の集積化などを想定する。

 町民や観光客がワークショップを通して遊具作りにも挑戦し、10年程度をかけて一帯を造り上げる。

 町は15~22日、提案書を受け付け、26日の審査を経て3月上旬に事業者を選定し協議に入る。今月12日までは相談期間とする。要項や申請書類は町ホームページから入手できる。

 新たな財政負担が町に生じないことが提案条件で、企業版ふるさと納税や国や県などの補助金・交付金の利用も呼び掛ける。

 事業者には鳥の海公園や駐車場など地区内の公共施設の維持管理も求める。維持管理費2800万円と業務を担う「地域おこし協力隊」最大30人分の人件費と事業費1億3200万円は町が負担する。

 町は公募に先立ち、荒浜の課題を検証し、将来像を描く「ベイエリアコンセプト」を策定。「いつもの暮らしに、自由をプラスしよう!」を統一理念に掲げ、アフターコロナ時代も見据えた自由度の高い空間づくりを進めるとしている。

 背景には、名取市や仙台市で観光施設が開設、計画され、亘理町が埋没しかねないとの危機感がある。

 町商工観光課は「仙台圏からの集客が大半で、手を打たなければ観光客が減ってしまう。荒浜の魅力は海が近く、温泉や商業施設が集約されていること。知見や資源のある民間の力を借り、差別化を図りたい」と話す。連絡先は同課0223(34)0513。

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