中高生遺児の半数「親の話しない」 あしなが育英会が調査

萩原さん(右から2人目)ら震災遺児が記者会見で思いを語った=仙台レインボーハウス

 東日本大震災で親を失った子どもたちを支援してきた「あしなが育英会」(東京)は9日、遺児らを対象としたアンケート結果を公表した。中高生の5割超が犠牲となった親について「誰とも話さない」と回答。同会は「幼少期に被災した世代への長期的なケアが必要だ」としている。
 育英会は震災後、岩手、宮城、福島の被災3県などの遺児・孤児2083人に「特別一時金」を給付し、遺児らの集いなどの心のケアを継続してきた。昨年10~11月、現住所を把握する遺児・孤児と保護者の計2450人に郵送などで調査し、中高生94人、社会人や大学生などの18歳以上216人、保護者270人から有効回答を得た。
 犠牲となった親について「誰とも話さない」としたのは中高生52・2%、18歳以上29・0%。親への気持ち(複数回答)では「後悔」が中高生30・9%、18歳以上60・8%だった。
 同会は「中高生は震災時幼く記憶があいまいだった可能性がある。成長過程でさまざまな感情が出ることも考えられ、継続的に支援したい」としている。
 あしなが育英会は同日、東京の本部と「仙台レインボーハウス」(仙台市青葉区)をオンラインでつなぎ、それぞれの会場で遺児らが記者会見した。
 父親を亡くした仙台市の高校3年萩原彩葉(さわは)さん(18)は「家族全員が悲しむ中、泣いてはいけないと感情を抑え、何も話せない時期があった。理解しようとしてくれる人と出会うことで救われた」と話した。

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