石巻市長選、新人4人が名乗り 宮城4市長選告示まで1カ月

石巻市中心部と旧北上川

石巻市長選は現職亀山紘氏(78)の今期限りでの引退を受け、いずれも新人で、市議の阿部和芳氏(61)、元自民党衆院議員で医師の勝沼栄明氏(46)、県議の斎藤正美氏(66)、元市包括ケアセンター所長で医師の長(ちょう)純一氏(54)の4人が立候補する公算が大きい。東日本大震災の最大被災地で進んだ復興を踏まえ、今後のまちづくりや行政運営が最大争点となる。

 1月19日に最も早く立候補を表明した阿部氏は2013、17年に続く3回目の挑戦。市の厳しい財政事情を念頭に、地場産業の育成や女性の起業、観光資源の活用など「稼げるまち」を公約の一つに挙げる。

 勝沼氏は2月23日に事務所開きをし、市議14人を含め約200人が詰め掛けた。政策のキーワードに「再生、共生、可能性」を掲げて「県北の発展を引っ張る第1の都市に石巻を生まれ変わらせる」と意気込む。

 3月6日に名乗りを上げた斎藤氏は市内の事務所で記者会見し「これまでの政治経験を生かし、誇れる石巻をつくることが私の使命だ」と強調。県や隣接する東松島、女川両市町との連携強化を訴える。

 長氏は18日、立候補を正式に表明する。震災後、市内最大規模の仮設住宅団地で仮設診療所長として多くの被災者と接した経験を踏まえて、「かけがえのない命を大切にする行政」を目指す。

栗原市長選、現新2氏の再戦濃厚

 栗原市長選はいずれも無所属で、再戦を目指す現職の千葉健司氏(64)と新人の元副市長佐藤智氏(64)の一騎打ちが確実視される。新型コロナウイルス対応と経済対策、地方交付税の減額に即した行財政改革などが争点になりそうだ。

 千葉氏は2月28日、同市築館に後援会事務所を開き、近隣自治体の首長、市議ら約90人が出席した。

 あいさつでは100円バス導入、栗原市民病院の小児科拡充などの実績を強調。「芽が出ない課題もあるが、次の4年間にチャレンジしたい」と力を込めた。

 佐藤氏は2月11日に同市築館に後援会事務所を開設。前市長の佐藤勇氏ら約40人が応援に駆け付けた。

 式典では、「子どもたちに美しい豊かな栗原を引き継ぎたい」と力説。小学校への25人学級導入、乗り合いデマンド交通のエリア見直しなどを政策に掲げる。

 両氏は中学、高校の同級生。前回2017年の市長選は激しい一騎打ちの末、千葉氏が42票差で初当選した。

登米、東松島は無投票か

 登米市長選は現職の熊谷盛広氏(70)が再選を目指す。他に立候補を表明した人はおらず、無投票となる可能性が高い。

 熊谷氏は昨年12月に立候補を表明。「少子高齢化など多くの諸課題に立ち向かい未来へとつなぐまちづくりを進める」と述べた。今月28日、同市迫町に後援会事務所を開く。

 公約となりそうなのは、市役所迫庁舎がある佐沼地区の中心市街地再編と各町域とを結ぶまちづくり。(1)市民病院の新築移転(2)健康づくりの拠点施設(3)新図書館建設(4)移転後の市民病院に市役所を再配置-を柱とした150億~165億円の一大プロジェクトだ。

 累積赤字が171億円(2020年度末)で、毎年約10億円の資金不足が発生する病院事業の経営改善が財政改革の大きな鍵となる。

 若手民間人を推す動きが一時あったが実現しなかった。他にも擁立の動きがあるが具体化していない。

  ◇
 東松島市長選は現職の渥美巌氏(73)が再選を目指し、無所属での立候補を表明した。現時点で他に立候補の動きはなく、無投票の可能性が高い。

 渥美氏は1月の定例記者会見で東日本大震災の市内の復興状況に触れ「ハード面の事業はほぼ完結したが、被災者の心の復興やコミュニティーの再生はこれから必要になる」と述べ、ソフト面に力を入れる姿勢を示した。人口減少対策の継続も強調した。

 1期目の実績として預かり時間を午後8時まで延長できる民間保育園の誘致や全日制私立高の開設などを訴える。28日に後援会の事務所開きをする。

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