「往来抑えたい」と県境の道路閉鎖へ 道路法上不可で「残雪危険」 秋田知事

佐竹敬久 秋田県知事

 秋田県の佐竹敬久知事は22日、新型コロナウイルス感染防止のため、4月下旬からの大型連休中、岩手県境と山形県境の観光道路を「物理的に閉鎖する」との考えを示した。ところが担当部が検討した結果、道路法上は新型コロナ感染対策を理由とする閉鎖は不可能と判明し、知事は「積雪が残り危険」と閉鎖理由の軌道修正を迫られた。

 閉鎖を検討するのは八幡平アスピーテライン(八幡平市-鹿角市、20・4キロ)と鳥海ブルーライン(にかほ市-山形県遊佐町、34・9キロ)。積雪のため冬季は閉鎖される。

 例年ゴールデンウイーク(GW)前に開通し、「雪の回廊」を楽しめる。今年はアスピーテラインが15日に開通。ブルーラインは28日に開通予定だった。

 午前中、報道陣の取材に佐竹知事は「GWが近い。県内の病床は逼迫していないとはいえ、人の往来を少なくする必要がある」と閉鎖の理由を語った。

 知事発言を受け、担当の建設部は急きょ道路閉鎖の検討を開始。結果、道路法では大雨や大雪、災害で安全通行が困難な場合は通行止めが可能だが、コロナ感染拡大は「安全通行が困難」には該当しないと判断した。

 佐竹知事は午後、再び取材に応じ「閉鎖できるかどうか協議中だ。雪もまだ残り、危険性はある。隣県と調整し、理解を得る必要もある」と一転、積雪に伴う閉鎖の必要性を主張した。23日の新型コロナの対策本部会議で実施の可否などを協議する。

 突然の閉鎖方針に、隣県は困惑。山形県道路保全課の担当者は「秋田から『除雪が遅れ、規制解除もずれ込む』と連絡は受けていたが、コロナ絡みとは聞いていない。山形側は通行止めにする気はない」と予定通り規制解除するという。岩手県道路環境課の担当者も「こちらに止める理由はないが、あちらが止めれば通り抜けられない。県民に周知するしかない」と戸惑った。

 佐竹知事は26日に東北6県と新潟県が、県境をまたぐ移動の自粛を求める共同宣言を出す方向で検討していることも明らかにした。

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