閉じる

震災10年の岐路・石巻市長選 私の主張(中) 人口減少

石巻市の2011~21年の人口(各年1月末時点)

 東日本大震災で被災した石巻市は人口減少が急速に進む。2005年4月の合併時に約17万だった人口は間もなく14万を切る見通し。市は「自治体SDGsモデル事業」などで持続可能なまちづくりを進めるが、半島沿岸部では限界集落化の懸念も高まる。労働人口の減少は地域経済の縮小にも直結する。若い世代の流出抑制や移住者の獲得、交流人口拡大の仕掛けが重要性を増す。

■長  純一候補
<出産や子育て世代支援>
 40歳以下の女性の流出を防ぐことが課題。地域包括ケアの仕組みで出産、子育て、介護などライフサイクルを総合的に支援する。市立病院に小児科を開設し、2人目以降の出産に10万円を支給するなど子育て支援を拡充する。NPOを誘致し若者の定住を促す。

■勝沼 栄明候補
<高校まで医療費無償化>
 若い夫婦に選んでもらえるまちをつくる。子どもの教育を充実させ、キャリア教育は小中高まで継続して行う。デジタル化に対応できる人材を育てる。医療費は高校生まで無償化し、所得制限を撤廃する。10、20年後を見据え教育、子育て支援の政策を打っていく。

■阿部 和芳候補
<女性や若者の雇用充実>
 防災会議を設置してNPOやNGOを誘致し、移住対策も進める。市の人口は20~40代の女性が少ない。企業誘致や起業支援を図り、女性や若者の雇用を充実させる。待機児童をなくす。病中病後保育ができる環境も重要。時給向上、同一賃金同一労働も進める。

■斎藤 正美候補
<保育所の機能を高める>
 延長保育や夜間保育、一時預かりなど保育所の機能を充実させる。リモートワークなどに対応できる次世代通信規格「5G」の環境整備を進める。学力向上に向け教育環境を高める。「イベントの街」にして交流人口を拡大し、「ここに住みたい」という人を増やす。

関連リンク

関連タグ

最新写真特集

石巻かほく メディア猫の目

「石巻かほく」は三陸河北新報社が石巻地方で発行する日刊紙です。古くから私たちの暮らしに寄り添ってきた猫のように愛らしく、高すぎず低すぎない目線を大切にします。

三陸河北新報社の会社概要や広告、休刊日などについては、こちらのサイトをご覧ください

ライブカメラ