政府主導の地銀再編に警戒感 青森銀、みちのく銀合併で他行反応

 青森県内を地盤とする青森銀行とみちのく銀行(青森市)が14日、経営統合協議入りを発表した。同日までに決算発表を行った東北の他の地方銀行・第二地方銀行の頭取らは「コメントする立場にない」と推移を見守る姿勢を示す一方、政府主導の地銀再編に警戒感もにじませた。各行は現状の緩やかな連携を維持し、生き残りの道を模索する。

 岩手銀行と秋田銀行は、青森銀行と3行で現金自動預払機(ATM)利用時の手数料の無料化や商談会の共同開催などで連携を進めてきた。

 岩手銀の田口幸雄頭取は「3行の連携は経費を抑える取り組みで、特に影響はない。営業面は分からないが、経過を見ながら対応する」と冷静に受け止めた。

 秋田銀の新谷明弘頭取も「3行の取り組みに変わりはない」と言う。単独で地域の金融機能維持に取り組む姿勢は変わらず「経営統合の検討は一切、行っていない」と強調する。

 菅政権は地域経済の活性化策として地銀再編を推し進める姿勢を打ち出す。ただ、七十七銀行の小林英文頭取は「経営統合や再編なしに成長し、地域に貢献していけると考えている」と言い切る。山形銀行の長谷川吉茂頭取も「私見だが合併して成功したケースはそんなにない」と語る。

 ほかにも「統合は選択肢の一つだが今は考えていない」(佐藤稔東邦銀行頭取)「県民の要望に応える銀行を目指している。今のところ単独でやっていける」(鈴木孝雄大東銀行社長)と否定的な発言が目立つ。

 東北では現在、同一県内ではないが経営統合で誕生した持ち株会社が2社ある。

 荘内銀行(鶴岡市)とフィデアホールディングス(HD、仙台市)を構成する北都銀行(秋田市)の伊藤新頭取は「(青森の)協議入りにはコメントできない」としつつ、2018年にHDが踏み切った東北銀行(盛岡市)との包括的業務提携に触れ「3県の3行が連携する取り組みに注力していく」と力を込めた。

 じもとHD(仙台市)は12年、仙台銀行ときらやか銀行(山形市)が広域で経営統合して発足した。鈴木隆会長(仙台銀頭取)は「マイナス金利、人口減少で地銀経営は難しくなっている。その中で(統合協議を)選択したのだろう」とみる。

 鈴木氏は現在の統合の充実を最優先事項に挙げる。その上で個人的な考えとして「(他行から統合の)申し出があれば、検討することはやぶさかではない」と述べた。

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