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MY五輪 石巻地方から>韓国出身・李東勲さん

「ブョンファ ヌン ギフェ(変化はチャンス)」。コロナ禍で耐える全ての人へのエールだ

■韓国出身・石巻専修大経営学部教授 李東勲さん(石巻市田道町)

 新型コロナウイルスの世界的流行で、1年延期や無観客開催など異例ずくめとなった東京五輪。「視点を変えて分析、評価し、どう次に生かすか。それこそがもう一つの楽しみ方です」。李東勲(イドンフン)さん(51)は研究者の立場で語る。

 専門とする流通マーケティングの分野では「変化はチャンス」。コロナ禍で情報通信技術(ICT)が世界中で普及した。「練習風景や舞台裏を会員制交流サイト(SNS)で多言語配信し、世界中から応援メッセージを届けるなど新たな見せ方をすれば面白い五輪になったはず」と惜しむ。

 1984年ロサンゼルス大会以降、五輪は極端な商業主義化が進んだ。「五輪はスポーツを通して若者を教育し、平和な世界をつくる祭典。その意義が過渡期にある」と指摘する。

 開会式や競技をテレビで見た。気掛かりなのは、日本の選手以外の若者の少なさだ。「世代交代が進まないことが日本のあらゆる課題の要因」と強調する。

 閉幕後、五輪を教材として生かすことが楽しみだ。「大会の分析を通して学生を育成し、地域や日本のために役立てることが研究者としての使命。若い人の可能性を信じています」

私の古里こんな国「大韓民国」

<日韓交流、多分野で活発>

 公用語は韓国語。東アジアに位置し、国土は朝鮮半島の南側約10万平方キロメートル。首都ソウル。人口は約5178万(2019年)。日韓間では経済、文化、芸術、スポーツなど多分野での交流が活発で、在日外国人は43万人(20年6月)。アイドルグループ「BTS(防弾少年団)」などは日本でも人気が高い。

 スポーツはサッカーや野球、アーチェリー、発祥のテコンドーなどが盛ん。自国開催となった1988年のソウル大会では計33個のメダルを獲得した。

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