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五輪男子バレー8強 雄勝出身・藤井選手が貢献 古里の関係者、活躍たたえる

バレー男子日本代表の藤井選手(日本バレーボール協会提供)

 東京五輪バレーボール男子の日本代表は3日、準々決勝で前回大会金メダルのブラジルに敗れた。石巻市雄勝町出身のセッター藤井直伸選手(29)は高速コンビネーションを武器に奮闘し、29年ぶりの8強入りに貢献した。東日本大震災で被災した古里の関係者は、活躍をたたえている。

 藤井選手は1次リーグのベネズエラ、イタリア、イラン戦に出場。Vリーグのチームメートでもあるミドルブロッカーとの超速攻などを武器に、チームに流れを呼び込んだ。準々決勝では強豪ブラジルと激突。0-3でチームは完敗した。3セット終盤でコートに立ち、常に声を張り上げてチームを鼓舞した。

 準々決勝進出を決めた試合後、藤井選手は石川祐希主将と強く抱き合った。古川工高時代の恩師、佐々木隆義さん(56)=石巻工高教頭=は「一番印象的な瞬間で、チームの精神的な要だと感じた」と語る。バレー部しかなかった大須中で競技に出合い、やがて世界の舞台へ。「ひたすら真面目に取り組んできたことが花開いた。バレーに向き合う姿勢は石巻の子どもたちの見本になるだろう」と、教え子の成長に目を細めた。

 母みちえさん(55)はブラジル戦終了後、無料通信アプリLINE(ライン)のメッセージで息子をねぎらった。「目標だった五輪代表になり、試合に出られて悔いはないと思う。帰宅したら今後の目標などを聞いてみたい」と話した。

 大須小時代に野球部監督として指導した市雄勝小・中学校の横江良伸校長(59)は、全試合をテレビで観戦した。「雄勝から五輪に出てくれたことが何よりうれしい。自分の役目を果たそうとする姿に感動した」

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