五輪バレー藤井選手、来石し市に報告 「市民の支え、大きな財産」
バレーボールの男子日本代表として東京五輪に出場した石巻市雄勝町出身のセッター藤井直伸選手(29)=東レ、古川工高-順大出=が12日、古川工高時代の恩師で石巻工高教頭の佐々木隆義さん(56)と同市を訪れ、斎藤正美市長に大会の様子を報告した。「石巻市の皆さんに支えていただき、思いを背負ってあの舞台に立てたことは大きな財産になった」と感謝した。
藤井選手は6試合中4試合でコートに立ち、ミドルブロッカーとの高速コンビネーションを武器に29年ぶりの8強入りに貢献。「オリンピックという特別な舞台に立つ重みを感じ、今までにない緊張感があった」と振り返った。
子どもたちへのメッセージとして、「小さな夢を持ち、一つ一つクリアしていくことが大切だと感じている。自分が今できる目の前のことを頑張ってほしい」と話した。
古川工高や自宅で観戦した佐々木さんは「ボールが行くたびはらはらしていたが、たくさんの応援を背負って成果を出してくれた」とたたえた。斎藤市長は「出場すると石巻の人たちはうれしくて応援していた。我々にとって希望であり誇りだ」と述べた。
藤井選手は今後、9月のアジア選手権に向けた合宿に入るという。