「会いたい」亡くなった男児の遺族ら慰霊 猪苗代湖ボート事故1年

 会津若松市の猪苗代湖で昨年、航行中のモーターボートに巻き込まれて千葉県野田市の小学3年豊田瑛大(えいた)君=当時(8)=が死亡、母親が大けがをするなどした事故から1年となる6日、両親ら9人が湖畔を訪れ、祭壇に線香を上げるなどした。

祭壇に向かう瑛大君の父親(右)と母親

 祭壇は湖岸に設けられた。事故発生時刻に近い午前11時前、湖に向かって黙とう。笑顔の瑛大君の遺影や位牌(いはい)に向かい、父、母、兄、親族が線香を手向けた。祖母は湖に向かって「瑛大~、おうちへ帰ろう、みんなで迎えに来たよ」と呼び掛けた。

 取材に応じた父親は「1年ぶりに来て、1年前に来なければよかったと思った。悲しさ、悔しさ、申し訳なさが強い。解決に向けて進んでいない状況はつらい」と話した。母親は「ただ、ただ瑛大に会いたい。それだけです。笑顔が思い出される」と声を震わせた。

 祭壇には瑛大君が好きだったヒマワリや菓子、サッカーボール、「とっちゃん」と呼んでいたトラの人形が並んだ。人形は抱いて寝るほどの愛着があり、1年前も持ってきていた。新型コロナウイルス感染拡大を受け、慰霊に訪れる人数を絞ったという。

 事故は湖の中田浜の沖合で、水上オートバイに引っ張られるレジャーの順番待ちのため、瑛大君ら4人がライフジャケットを着けて湖面に浮かんでいる時に起きた。運輸安全委員会が調査を続け、福島県警が業務上過失致死傷の疑いで捜査している。

関連タグ

河北新報のメルマガ登録はこちら

企画特集

先頭に戻る