河北春秋(9/10):戦前の1934年、日米野球で来日したベー…

 戦前の1934年、日米野球で来日したベーブ・ルースは野球ファンの歓迎ぶりに終始、上機嫌だった。自伝に「どこに行ってもごちそう攻めで、本当に心からもてなしてくれた」とうれしそうに書いている▼野球に関してはこうある。「ぼくがまず驚いたのは日本選手の守備が上手なこと、ピッチャーにうまいのがいることだった。ただ、打撃はさっぱりだった」。確かに打撃はさっぱり…。試合結果は米国チームの16戦全勝に終わった▼時代は移って大リーグで投打に活躍し、あるいは活躍中の日本の選手は何人に上るだろう。さらに今現在、二刀流の大谷翔平選手がルース以来の「2桁勝利、2桁本塁打」の偉業達成を目前にしている。103年ぶりの記録だという▼今季、大谷選手はこれまで20試合に登板、8連勝中の9勝1敗。次の登板は日本時間のあす11日だ。2桁勝利の記録を懸ける相手は、ア・リーグの強豪アストロズ。期待が高まるゲームを野球の神様・ルースも天国で注目しているだろう▼「大谷君は投手に専念し打撃は余技に。余技だからいいってこともある」。こう語ったのは辛口の解説で人気だった元プロ野球選手の豊田泰光さん。予測は外れて投も打も爽快そのものの活躍に、信じられない顔を天国でしているに違いない。(2021・9・10)

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