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あす全日本大学女子駅伝対校選手権 石巻専修大「たすき最後まで」

好タイムを目指して練習に取り組む選手たち
千葉彩有花主将
斎藤凜選手
泉田利治監督

 石巻専修大女子競走部が31日、杜の都・仙台を舞台に選手が健脚を競う「第39回全日本大学女子駅伝対校選手権(杜の都駅伝)大会」(公益社団法人日本学生陸上競技連合など主催)に出場する。

 9月下旬に、北上総合運動公園(北上市)を発着点に熱戦を繰り広げた東北地区代表選考会で、東北福祉大に次いで2位に入賞。2015年の創部以来、4年連続6度目の全国切符をつかんだ。

 チームは一昨年、昨年とたすきを最後までつなぐことができなかった。「今年こそ」-。雪辱を胸に選手たちはトレーニングに一段と力を入れている。

<予想オーダー>
1区(6.6キロ) 斎藤  凜 3年(聖和学園・宮城)
2区(3.9キロ) 高橋 里奈 1年(大曲・秋田)
3区(6.9キロ) 千葉彩有花 4年(常盤木学園・宮城)
4区(4.8キロ) 長谷川日菜 2年(弘前学院聖愛・青森)
5区(9.2キロ) 伊藤 千尋 1年(柴田・宮城)
6区(6.7キロ) 遠藤 美玲 1年(ノースアジア大明桜・秋田)
控え選手 フォックス真島新菜 2年(八戸学院光星・青森)

■千葉彩有花主将

 東北地区代表選考会では、最も長い6キロの3区を23分10秒で駆けた。約2週間前に右ふくらはぎを負傷したばかりだったが、区間3位に入る気迫の走りを見せた。

 「昨年に続いて今シーズンも大会や記録会の中止が多かったが、なんとか全国につなげることができた」と達成感を語る。一方、「チーム全体が単独走に弱いという大きな課題も見えたので、杜の都駅伝では流れを大事にする駅伝にしたい」と本戦を見据える。

 唯一の4年生として、持久力でメンバーをけん引しようと心に決める。大学のトラックや周辺で取り組んだインターバル走で、体力にさらなる磨きを掛けた。周囲のペースが落ちたタイミングで粘り強い走りを発揮できるかが、本戦での鍵になる。

 東日本大震災の最大被災地の名を背負い、全国の舞台に立つ使命感も抱く。「最大の目標はたすきをつなぎきること。震災から10年の年に開かれる大会で、勇気や元気、これまでの支援への感謝を伝えられる走りがしたい」と意気込んだ。

■斎藤凜選手

 チームのエースとして強い脚力を武器に自己ベストを目指す。昨年の東北地区代表選考会の1区(5キロ)では区間新記録を達成した。本戦でも1区(6.6キロ)で区間7位と快走し、全国レベルの実力を発揮した。

 しかし、今年6月に左すねを故障し、約2カ月の休養を余儀なくされた。「今年の選考会では全く走れず、絶望すら感じた」と振り返る。

 悔しい思いをばねに、本戦に向けて一から調整を見直した。2~3キロを走る実戦的な練習を取り入れ、食事も改良。体重を約4キロ落とし、現状のベストタイムを安定して出せるコンディションに仕上げた。

 「限られた時間で何ができるか、必要かを考え、3年間の積み重ねが実感できる仕上がりになった」と手応えを口にする。

 たすきを最後までつなぐため、「常に他の走者がターゲットとして見えている状態でたすきを渡すのが自分の役割。区間順位は10位以内を狙いたい」と闘志を燃やす。

泉田利治監督「つながる走りを」

 選手たちの故障が続き、昨年ほどの仕上げは難しかった。しかし東北地区予選会以降、意識を高く持ち、昨年並みのモチベーションを保てている。チームに流れをつくってくれるエース斎藤の存在が大きい。

 主将の千葉には4年間の集大成になる走りを期待する。駅伝初挑戦となる1年生は「百聞は一見にしかず」の精神で、今後につながる走りを見せてほしい。

 チーム内で歯車がかみ合い、本番で波に乗れそうな手応えを感じている。今年こそは何とかたすきがつながるよう、意気込みをもって頑張ってもらいたい。

第39回 全日本大学女子駅伝対校選手権大会

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