石巻圏・新百景>女川いのちの石碑(女川町)
<震災の教訓、未来へ伝承>
東日本大震災で被災した女川町内の浜々に建ち、避難の大切さを訴える。1000年先の命を津波から守ろうと、震災直後に女川一中(現女川中)に入学した生徒たちが建立を発案した。
1基目が設置されたのは2013年11月。津波到達地点より高い場所にあり、地震が来たら石碑より高い所へ逃げるようメッセージが記されている。
生徒たちは授業で、津波被害を最小限にする対策として、
(1)絆を強くする
(2)高台に避難できるまちづくり
(3)記録に残す
といった案を考えた。
石碑は記録に残す取り組みの一つ。設置は年々進み、11月に目標の21基目が建てられた。
石碑には「悲しみで涙を流す人が少しでも減り、笑顔あふれる町になっていることを祈り、そして信じています」とも刻まれている。当時の生徒たちは「ここからがスタート」と口をそろえ、震災の教訓を未来へ伝えていく。