オオカミ信仰、新資料見つかる 福島・飯館の山津見神社

7月に発見された貴重な版木などの信仰資料

火災免れた蔵から132点

 2013年4月の火災で社殿などが全焼した後、再建された福島県飯舘村佐須の山津見神社で2日、焼失したと思われていたオオカミ信仰にまつわる資料132点が報道各社に公開された。社殿に隣接しながら火災を免れた蔵から見つかり、オオカミ信仰の拠点であったことを改めて裏付ける貴重な資料だという。

 最も貴重なのは柱に取り付ける「棟札」。記されている「寛政9年(1797年)」は、社殿が建立された年とみられる。古文書に記されておらず、神社の歴史を知る手掛かりになる。

 藩制時代末期から戦前までの物とみられる版木は31点。うちオオカミの絵が彫られたものは8点あり、東北で最も多いとされる。多数見つかったオオカミの絵馬なども含め、各時代の信者の広がりなどの解明につながるという。

虫食いもなく状態良好

 山津見神社などの調査を続ける宮城県村田町の町歴史みらい館の石黒伸一朗館長が7月、神職の代替わりに伴い、2階建ての蔵への立ち入りが許され、1階で発見した。雑然と積み上げられていたが、虫食いなどもなく良好な状態だという。今後は2階を調査する。

 山津見神社は1051年創建と伝わる。2013年の火災では建造物のほか、1904年に天井に描かれたオオカミの絵なども焼失した。絵は現在、拝殿天井に復元されている。

 石黒館長は「岩手県奥州市の三峯神社とともにオオカミ信仰の東北の二大拠点であることを示唆している。保存方法も検討していきたい」と語った。

発見された貴重な棟札や版木類
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