日和山に鳥居完成、住民ら「くぐり初め」 老朽化や地震被害で解体 鹿島御児神社
老朽化と地震の影響で鳥居を解体、撤去した石巻市日和が丘2丁目の鹿島御児神社に新たな鳥居が再建され、完成を祝う神事が12日、現地であった。関係者や地域住民らが集まり、日和山のシンボルの復活を喜び合った。
窪木好文宮司(50)が祝詞を上げ、氏子や工事関係者が玉串をささげた。神事の後、覆っていた幕をクレーンで引き上げて新たな鳥居をお披露目。関係者や住民が海側から拝礼し「くぐり初め」をした。
新しい鳥居は旧鳥居とほぼ同じ高さ約7メートルで、約1メートル神社側に建てられた。鉄筋コンクリート製で、表面は秋田杉の板を使って木目を付けた。台座部分は雄勝スレートを貼って装飾。基礎を強化して耐久性も高めた。
総工費は約1800万円。神社はクラウドファンディングや寄付で再建費を募り、約1200万円を集めた。工事を担った同市の遠藤興業も協力した。
窪木宮司は「皆さんのおかげで再建できた。新しい鳥居で新年を迎えることができてうれしい。以前と同じように日和山の風景になじみ、親しまれる鳥居になってほしい」と話した。
旧鳥居は1935年に設けられた。東日本大震災の揺れにも耐えたが老朽化が進み、石巻市で震度5強を観測した今年5月1日の地震などで一部が破損した。倒壊の可能性があることから5月22日に解体、撤去。8月から再建工事を進めていた。