J2山形と秋田、戦術貫き成果 来季は東北から4チーム参戦

 今季の全日程を終えたサッカーJ2。7季ぶりのJ1昇格を狙った山形は昨季と同じ7位で一歩届かず、昨季J3から昇格した秋田は13位と目標の残留を果たした。両チームとも根幹に置いた戦術を貫き、一定の成果が出た。

山形、序盤つまずく

北九州戦の前半26分、相手GKをかわして先制ゴールを決める山形・アラウージョ(左)。クラブ初の4ゴールの活躍で最終戦の快勝に貢献した=NDスタ

 山形は12月5日、ホームのNDソフトスタジアム山形(天童市)で北九州との最終戦に臨み、FWヴィニシウス・アラウージョがクラブ最多の4得点を重ねるなど5-1で快勝。持ち味である球際の強さと速いテンポの攻撃を存分に発揮し、スタンドの6388人の前で有終の美を飾った。

 最終成績は20勝8分け14敗。開幕9戦で1勝のみと出だしでつまずき、クラブは前監督を途中解任。5月に就任したピーター・クラモフスキー監督が攻守でハードワークを求め、クラブ新記録の12戦無敗と立て直したが、スタートダッシュの失敗が最後まで響いた。J1仙台から途中加入のFWマルティノスもチームにうまく融合できなかった。

 指揮官は「山の頂上(昇格)に届かなかったのは残念だが、今季は強い基盤を築けたと思う」と総括。途中から前線に加わったMF山田康太が巧みにボールを運び、上山市出身のDF半田陸らによるサイドの攻め上がりも迫力があった。

 昨季と同じ14得点と活躍したアラウージョは「監督の戦術はやりやすい。康太ともコミュニケーションが取れた」と手応えを語る。総シュート数がリーグ3位だった一方、総得点数は6位にとどまり、決定力の向上が課題となる。

秋田、初年度で中位

ホーム最終戦で相手からボールを奪う秋田のMF茂平(右)=ソユース

 秋田は通算成績11勝14分け17敗。11月28日のソユースタジアム(秋田市)でのホーム最終戦は東京Vに1-4で完敗し、12月5日の最終戦も昇格を決めた磐田に敗れて4連敗でシーズンを終えた。悔しい幕切れとなったが、昇格初年度で中位をキープできたのは大きな収穫。吉田謙監督は「選手は日常から助け合い、前を向いて取り組んでくれた」とたたえた。

 J3時代からの堅守速攻を貫いた。選手層が薄い分、全員で守って手数を掛けずゴールに向かう意識を共有し、開幕5戦で3勝1分け1敗と好発進。その後は相手の分析が進んで苦戦が続いたが、序盤の貯金が順位を下支えした。

 MF江口直生は「ボールを奪う流れが有効だったときと、逆手に取られて相手にかわされてしまう部分もあった」と言う。総シュート数がワースト2位と少なく、攻守の切り替えの速さと精度を高めたい。

仙台降格、岩手昇格

 来季はJ1から仙台が降格、J3から岩手が昇格し、東北から過去最多4チームが参戦する。山形の高山明泰強化部長は「東北のチームが増えるのは喜ばしいが、J1から4チームが降格してさらに厳しい戦いになる」と来季を見据えた。

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