東北楽天は今季、藤田一也内野手、牧田和久投手ら8選手(外国人選手を除く)が引退、退団した。
藤田は2012年途中にDeNAからトレードで加入し、勝負強い打撃と高い守備力を武器に13年は二塁手として球団初の日本一に貢献した。今季は1軍出場がなく、球団から選手以外のポストを打診されたが、古巣のDeNAで現役続行を選んだ。
米大リーグから移籍して2年目の牧田は昨季の52試合を下回る17試合の登板にとどまり、1軍で力を発揮できなかった。19年途中に広島からトレードで加入した下水流昂外野手は今季、在籍した3シーズンで最少の6試合出場に終わり、現役生活に別れを告げた。
16年に社会人野球のパナソニックから入団した足立祐一捕手は定位置をつかめなかったが、豊富な経験を生かしたリードが光った。今後は球団のスカウトを務める。昨季途中に巨人からトレードで移籍した池田駿投手は今季は1軍出場がなく引退を決めた。山形・酒田南高から13年に入団した下妻貴寛捕手は昨季から先発出場の機会を増やしたが、年間を通じて1軍に定着できなかった。今後は球団のブルペン捕手を担う。
菅原秀投手は新人だった17年、中継ぎ登板しわずか3球でプロ初勝利を挙げた。今季は1試合の登板に終わり、会社員として再出発を図る。育成の則本佳樹投手は則本昂大投手の弟として注目を集めたが、支配下登録を果たせなかった。
生まれ育った東北で9年間のプロ生活を全力で駆け抜けた。酒田市出身の下妻は「東北の球団でプレーするのはうれしいことだった」と誇りに感じていた。一時は育成契約になるなど苦労が多かっただけに「いろいろな人に支えてやってこられた」と感謝の気持ちがあふれた。
「あの選手は山形の下妻だろ」。2軍戦で東北の地方球場に行った時、スタンドの観客からこんな言葉がよく耳に届いた。東北出身選手の一人として「応援してくれる人たちに笑顔を届けたい」との思いでグラウンドに立ち続けた。
山形県の強豪、酒田南高から2013年にドラフト4位で入団。強肩が武器の大型捕手として期待されたが、2軍の下積み生活がしばらく続いた。入団5年目の17年にようやく1軍初先発を果たし、プロ初安打も記録した。
だが、その後はどん底を味わった。18年の春季キャンプで右肩痛が悪化し、オフに育成契約となった。19年は一時期、独立リーグのチームに派遣された。「気持ちが腐りかけた時期も多くの人に支えられた」。肩はトレーナーのサポートでプレーできる状態まで回復し、20年の開幕前に支配下復帰をつかんだ。
20年は自己最多の43試合に出場し、印象に残るシーズンになった。8月末に1軍昇格し、9月2日の日本ハム戦(札幌ドーム)で3年ぶりに1軍マスクをかぶった時は「(投手に)サインを出す指が震えた」。同24日のロッテ戦(楽天生命パーク宮城)で左翼席へプロ初本塁打を放ち、初めてのお立ち台から眺めた球場の光景はいい思い出だ。
この年からバッテリーを多く組むようになった岸への感謝は尽きない。10歳年上の先輩から「たくさん助言をもらい、育ててもらった。1軍に食らい付いていく原動力になった」。ある試合で代打を送られそうになった時、「下妻が代わるなら僕も代わりますと直訴してくれた。その姿に男を感じた」と懐かしむ。
今季は初めて開幕1軍入りし、定位置取りのチャンスが巡ってきたが、つかめなかった。「それが一番の悔い。でも、やり切ったと思う」と語る。
今後は希望していたブルペン捕手の職に就く。「入団した時から裏方の人たちに助けてもらった。僕がやってきてもらったことを選手にやる番が来た」。苦労した分、仲間を支えたい思いは強い。
(佐々木智也)
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