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「えんずのわり」来年休止 少子化や震災が影響 東松島・宮戸地区

来年の休止が決まったえんずのわり=14日、東松島市

 東松島市宮戸の月浜自治会は21日、地区に伝わる国重要無形民俗文化財「えんずのわり」の来年の開催を休止することを決めた。少子化と東日本大震災の影響で地区の子どもが減少し、来年は対象となる男子が1人になるため判断した。

 38世帯あった地区は震災の津波被害もあって23世帯に減少。子育て世帯の移転が響いた。

 行事は小学2年から中学3年の地区の男子が五十鈴神社脇の岩屋で共同生活を送る。今年1月の行事には中学2年と3年の2人が参加し、来年は中学3年の1人になる。

 小学校に入学予定の男子が1人いて、再来年以降の開催は改めて協議する。小野舛治自治会長は「再来年に1人でも行うか(中学卒業以上の)OBが参加して続ける方法があるかは再協議する」と話した。

 えんずのわりは豊作や無病息災を祈る小正月の鳥追い行事で200年以上の伝統があるとされる。東日本各地に伝わっていたが途絶えた地域が多く、貴重な習俗を残す月浜の行事が2006年に国重要無形民俗文化財に指定された。

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