女川原発総合防災訓練 担当相会見、実施方針変更せず
山口壮原子力防災担当相は1日の閣議後記者会見で、東北電力女川原発(女川町、石巻市)の重大事故を想定した原子力総合防災訓練について、新型コロナウイルスの感染対策を講じた上で予定通り今月上中旬に実施する方向で調整していると明らかにした。
山口氏は「オミクロン株の感染状況を注視しているが、現時点で実施の方針に変更はない。最終的には県とよく調整したい」と述べた。「できるだけ工夫し、感染対策をきちんとする必要がある」とも強調した。
講じる措置として、東京都内から参加する職員は出発前にPCR検査を受けるほか、現地でも毎日、抗原検査することを挙げた。事故対応拠点「県女川オフサイトセンター」での訓練は、参加者を想定の半数に絞ることを検討する。
国の総合防災訓練を女川原発で行うのは初めて。昨年2月に予定していた訓練は新型コロナの影響で当面延期となり、その後に2020年度中の実施を断念。村井嘉浩知事は「全ての参加者にPCR検査を行って安全を確認できれば開催は可能」との認識を示している。