宮城交通、バス運転士を短期集中養成 村田に研修所開設へ

宮城交通のバス

 宮城交通グループ(仙台市)は、バス運転士の安全教育などを行う研修センター(仮称)を宮城県村田町内に開設する方針を決めた。短期集中による人材養成と安全運転の徹底が狙い。2022年度末までの完成を目指しており、バス運転士に特化したコースを備える研修施設は東北では初めてという。

専用コース整備、東北初

 「日本一安全なバス会社」に向け、乗務員の健康づくりや訓練車両導入などを進める取り組みの一環。センターの敷地面積は約1万2400平方メートルで、11年3月末に閉校となった旧村田五小跡地に整備する。跡地はグループのミヤコーバス(仙台市)が町から1億円で取得した。

 教習用のコースにはS字、鋭角、クランク、坂路などを備える。模擬のバス停や電柱、視界を遮る障害物のほか、泥はね、スリップなどが体験できるゾーンも設けて技能向上を図る。

 敷地内に新設する2階建て管理棟には、座学などに活用するスペースのほか、町内から移転するミヤコーバス村田営業所が入る。遠方の利用者ら向けに8人程度が宿泊できるようにする方針。総工費は約4億円を見込む。

 近年は運転士のなり手不足で大型車経験が浅い人材の採用が増え、研修期間は3~6カ月と長期化している。専用コースにより短期集中型で育成するとともに、安全教育を充実させて事故減少につなげる狙いもある。大型車未経験者も安心して入社できる環境を整える。

 宮城交通の青沼正喜社長は「過去の事故や苦情などを分析してバスならではの事故を防ぐための方法をコースに詰め込み、プロフェッショナルを養成する」と説明する。運転士不足はバス業界全体の課題で、十分な研修をする余力がない事業者も多く、希望があれば他社の研修も受託する。

 新型コロナウイルスによるバス需要の減少は続き、年明け以降はオミクロン株の拡大でさらに状況が悪化している。青沼社長は「赤字を最小限にとどめる経営に努めてきたが、これ以上投資を抑制すると再生できなくなる。新車両導入などを含め投資を拡大する」と語った。

関連タグ

河北新報のメルマガ登録はこちら

企画特集

先頭に戻る