防災教育 石巻小、河南東中にSPS認証 訓練やマップ作りなど評価
日本SPS(セーフティプロモーションスクール)協議会の認証式が2月28日、石巻市の河南東中と石巻小であった。教職員、児童生徒、保護者と関係機関を交え、地域を挙げて学校独自の学校安全(生活安全・災害安全・交通安全)に継続して取り組む活動が高い評価を得た。
東北地区で認証を受けたのは小中学校では石巻市以外はなく、全国でも中学校で9校目、小学校は16校目となった。
市内の小学校では6校目となった石巻小(児童302人)では体育館に6年生約60人や市教委の職員、同小安全委員が出席。協議会の理事長を務める大阪教育大の藤田大輔学校安全推進センター長がオンラインで参加した。
川田知宏校長の調印に続き、市教委の高城英樹学校安全推進課長が代表児童に盾と旗をそれぞれ贈った。
藤田理事長は「みんなで力を合わせてかけがえのない命を守るという活動が評価されました。これからも安全で安心な学校づくりに積極的に取り組んでください。石巻小の新たな伝統文化になることにも期待します」と児童に語り掛けた。
児童6人による「まち歩き」や防災マップ作成といった防災学習の発表もあった。児童は「震災で学んだことを自然災害に生かしていくことが大事」などと決意を新たにした。
川田校長は6年生の発表をたたえながら「子どもたちの目線、気付きを第一に安全教育を大事にしたい」と言葉を寄せた。
石巻小は関係機関や保護者、地域住民らの協力で全校挙げての防災学習「石小みんなであんぜん」を開く一方、年間8回に及ぶ避難訓練を実施。児童は防災意識の大切さを学んでいる。
さらには携帯タブレットやAR(拡張現実)津波アプリ活用の防災マップ、児童用携帯防災マニュアルの作成など幅広い活動を展開。2021年度の「ぼうさい甲子園(1・17防災未来賞)」(兵庫県など主催)では部門賞の小学生の部で奨励賞にも輝いた。
1日には万石浦小と青葉中でもSPSの再認証式があった。