「山形にカーリング場を」 屋内リンク整備、県協会が知事に要望

 「氷上のチェス」とも称されるカーリングを、山形県内で再び普及拡大を図る機運が高まっている。38年前に東北初の県協会を設立した歴史があるが、近年は練習できる屋内リンクを失って競技人口は減少の一途をたどる。2月の北京冬季五輪での日本勢の活躍を追い風に、関係者は練習環境の再整備を県に強く要望。県側も前向きな姿勢を見せている。

山形市にかつてあった屋内リンクで開催されたカーリングの市長杯決勝=2013年2月(県協会提供)

 県協会の幹部が21日に県庁を訪れ、吉村美栄子知事に屋内リンク建設の要望書を提出。高橋亘会長は「一日も早く整備してほしい」と求め、持参した競技用具を見せるなど熱意を示した。吉村知事は、本年度中に整備手法や運営方式などを有識者が検討する場を設けることを表明。「前に進めていければと思っている」と応じた。

 高橋会長は「知事の前向きな発言を心強く思う。われわれも検討の場に加わって(整備について)意見を伝えたい」と喜んだ。

 県協会にとって、練習に欠かせない屋内リンクの整備は大きな悲願だ。1984年に東北各県に先駆けて協会を設立。東北選手権では男子が6度優勝と活躍したが、2017年に県内で最後まで残っていた屋内リンクが閉鎖となり練習拠点を失った。

 東北で屋内リンクがないのは山形だけ。現在は月1、2回、車を乗り合わせ、専用シート(競技場)のある盛岡市のリンクまで練習に赴く。全盛期には約50人いた会員は20人ほどに半減。高橋会長は「プレーの体験希望があっても、練習場所を伝えると二の足を踏む方が多い」と嘆く。

吉村知事(左)に屋内リンクの整備を要望し、持参したカーリングの競技用具を見せる高橋会長

 国内の競技熱は年々高まっている。98年の長野五輪から正式種目に採用され、日本女子代表は7大会連続で五輪に出場。北京五輪ではロコ・ソラーレが初の銀メダルを獲得し、大きな話題となった。

 「五輪で特に若い方が関心を持ってくれた。競技人口が増える好機を逃すのはもったいない」と高橋会長。アイスホッケーなど他の競技団体とも連携し、悲願の実現に向けて運動を盛り上げたいという。

 日本協会によると、全国22の都道府県協会で地元に屋内リンクがないのは山形、福岡両県だけだという。

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