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石巻地方・新任校長に聞く 鹿又小、矢本二中

浦山正幸さん(うらやま・まさゆき):1970年8月、色麻町生まれ。宮城教育大卒。亘理町荒浜小が振り出し。県教委生涯学習課社会教育主事、白石市白石二小教頭、県教委義務教育課指導主事などを務めた。利府町在住。
黒沼俊郎さん(くろぬま・としろう):1964年10月、美里町生まれ。日本大卒。河北中が振り出し。松島自然の家社会教育主事、多賀城八幡小教頭、東松島市教委副参事兼指導主事、鳴瀬未来中校長などを務めた。同市在住。

 今春、新たに石巻地方の小中学校に着任した校長に抱負や学校づくり、教育観などを聞いた。

石巻市鹿又小 浦山正幸さん(51)

<ICT活用、意欲高める>

 鹿又小への異動が決まった時、同僚から「子どもは素直で礼儀正しい。保護者は学校を応援してくれる。地域の協力を頂ける学校」と言われた。「着任し、子どもたちが大切に育てられているのが分かった」と笑顔で話す。

 鹿又小は来年、創立150周年を迎える。「立ち止まってあいさつをする習慣を身に付けてほしい。この習慣を身に付けることを子どもたちへのプレゼントにしたい。生涯の財産になるから」。始業式では2~6年生に語り掛け、自らあいさつの仕方を実演し指導した。

 初めて学校経営のトップに立ち「社会の変化に適応した魅力ある学校をつくりたい。そのためには授業研究が最大の学校行事。ICT(情報通信技術)を積極的に活用し、日常化したい」と意気込む。

 タブレット端末を使って宿題をしたり、連絡を確認したりすることに加え、授業の中で利活用することを勧める。「タブレット専用のドリル教材を最大限活用することで、習熟の個別最適化が図られる」と言う。

 「教員はICTの活用方法を研修し指導力を磨く。子どもの学びを底上げし、学習意欲を高めたい」

 「地域社会の元気の元になる学校を地域と共につくっていく」と強調する。

東松島市矢本二中 黒沼俊郎さん(57)

<地域と関わり、絆を育む>

 「生徒会活動、部活動にも一生懸命で主体的に動いている」。こうした子どもたちの日常に接し「自信を持って、その力を伸ばせるようにサポートしていく」と熱く語る。

 中学生は多感で成長が著しい時期。「わくわくする学校」を目指し、(1)子どもたちの居場所づくり(2)生徒同士、教師と生徒の絆づくり(3)授業づくり-の三つを柱に取り組む。

 地域住民らが学校運営に参画する「コミュニティ・スクール」(CS)の意義を強調し「地域と共に歩む学校づくりを進める。そのためには、地域と子どもたちをつないでいきたい」。

 「キーワードは『地域連携』。進学や就職で古里を離れた子どもたちが戻ってきた時、地域とつながるためには、今のうちから顔の見える関係を学校として築いていきたい」と話す。

 子どもは学校の中だけではなく、地域との関わりの中で育てるといった視点を踏まえており、社会教育主事の経験が生きている。

 小中連携にも力点を置く。「デジタルメディアコントロールチャレンジ」を掲げ、ゲームに時間を費やす子どもの生活習慣を整え、時間の使い方の工夫を学区内の小学校と連携して進める。

 好きな言葉は「向上の一路に終点なし」。

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