4病院再編「大きなたたき台できた」 村井知事、協議進展を期待

 「一つの大きなたたき台ができた」。仙台医療圏4病院の再編構想を主導する宮城県の村井嘉浩知事は27日、名取、富谷両市から新病院の建設候補地を提案され、協議の進展を期待した。県立がんセンター(名取市)と仙台赤十字病院(仙台市太白区)の統合、県立精神医療センター(名取市)と東北労災病院(青葉区)の合築による2拠点病院の実現に一歩近づいたが、病院の患者や周辺住民の理解を得る努力も同時に求められる。

建設候補地の提案書を掲げる(左から)山田名取市長、村井宮城県知事、若生富谷市長=27日午後2時45分ごろ、県庁(下)富谷市が選定した新病院の候補地       

現地存続求める声強く

 病院運営主体の日本赤十字社、労働者健康安全機構との協議に関し、村井知事は「具体的な話を始めたばかり」と説明。基本合意には立地場所の決定が前提になると指摘し、診療科や病床数も一括して合意に含められるかどうかは今後の協議次第との見方を示した。

 県は4病院再編により、医療資源の地域均衡と救急、周産期、災害といった各医療の底上げを図る。本年度内の基本合意を目指し、協議に必要なデータの調査分析を業者に委託中。新病院の機能や病床規模、概算収支も検討対象で、候補地の具体化で判断材料としての確度が高まる。

 昨年10月の知事選で新病院を名取、富谷両市に整備すると公約に掲げ、5選された村井知事。両市からは複数の候補地が水面下で打診されたと明かしたが、今回の提案は交通の利便性から「非常にいい、最適な場所だと思っている」と高く評価した。

 再編構想に対し、赤十字、労災両病院の周辺住民や医療福祉関係者を中心に現地存続を求める声は根強い。富谷への移転が打ち出された精神医療センターの周辺には複数のグループホームが立地し、精神疾患を抱えた患者の通院が難しくなることへの不安が広がる。

 精神医療センターの通院患者への対応について、村井知事は「考えたい。(名取市への整備を見込む新病院は)運営主体がどうなるかも決まっていないが、協議の中の議題に当然入れていく」と述べた。

富谷市が選定した新病院の候補地
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