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石巻・万石浦「海底熟成酒」 関係者試飲、ブランド化へ手応え十分 2年目も計画

海底熟成酒の味を確かめ、今後の展望を語り合う四釜社長(左)と福田さん

 石巻市の万石浦で地酒を貯蔵し、「海底熟成酒」として新たな特産品を目指す市内の酒販店や海洋ダイバーらによるプロジェクトで、関係者向けの試飲会が5月27日、市内の飲食店で開かれた。

 プロジェクトは昨年12月、地酒「日高見」の生酒180本を万石浦の水深約15メートルのくぼみに沈めて保管し、今年4月10日に引き揚げた。購入者を募ったクラウドファンディングは150本を完売し、金額は目標の1.5倍の約150万円に達した。

 試飲会には企画した酒類販売店「四釜商店」=石巻市穀町=の四釜壮俊社長(54)と潜水調査会社「フクダ海洋企画」=同市渡波=の福田介人さん(32)に加え、協力した漁業者ら計約15人が参加。海底熟成酒と沈めていない同商品を飲み比べながら味を確かめた。

 参加者からは「甘みが強くなった」「ピリピリとした酸味がある」などと好意的な感想が多かった。一方で「もっと分かりやすい変化が欲しい」といった声もあった。

 県漁協石巻湾支所の高橋文生運営委員長(71)は「ホヤなどに合う味。熟成酒と万石浦の海産物を一緒にPRし、ブランド化したい」と期待した。

 プロジェクトは2年目も実施する計画。海底には約20本を沈めたままで、貯蔵期間を延ばしながら味の変化を確認していく。四釜社長は「水温が上がる夏場を経てどう変化するかを見たい。販売方法などは今後検討していく」と語った。

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