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サン・ファン号の功績たたえ、「想い出のかけら」販売 補修杉材でトレー制作

「想い出のかけら」と名付けられ販売中のトレー

 石巻市渡波の県慶長使節船ミュージアム「サン・ファン館」を運営する慶長遣欧使節船協会はこのほど、木造復元船サン・ファン・バウティスタ号の解体に伴い、補修用にストックしておいた地元産杉材でトレーを制作し、同館で販売している。

 復元船は老朽化に伴い、解体がほぼ完了した。補修材の必要もなくなったことから、トレーに加工した。1993年から約28年間、威容を誇ってきた原寸大の復元船の果たした功績をしのび「想(おも)い出のかけら・ティータイムトレー」と名付けられた。

 トレーは1枚1200円。縦15センチ、横25センチで、厚さも1センチあり、しっかりした作り。木材の自然な風合いを生かした。表面にはサン・ファン・バウティスタ号の刻印があり、マグカップが置ける丸いくぼみがアクセントになっている。

 シンプルながら機能的で温かみのあるデザインを担当したのは石巻市鹿妻南のデザイン企画会社「ビヨンド」。製造は同市北上町の相内木工が担った。

 サン・ファン館は全面リニューアルのため、11月ごろに休館に入り、2024年度中に再オープンする予定。

 慶長遣欧使節船協会はトレーについて「新たな船出に向かう間、サン・ファン・バウティスタ号の果たした偉業に思いをはせる時間のお供にしてほしい」と話している。

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