空き地目立つ浪江駅周辺の再開発計画まとまる 隈研吾氏らデザイン

 東京電力福島第1原発事故からの復興を進める福島県浪江町は12日、JR浪江駅周辺再開発の基本計画をまとめた。住民帰還と新たなにぎわいをつくり出すために、商業施設や集合住宅を集中配置する。建築家の隈研吾氏らがデザインを担当し、2026年度の完成を目指す。

 東日本大震災と原発事故によって浪江町の駅前地区は建物の約70%が解体されて空き地が目立ち、どう再生させるかが大きな課題になっていた。

 グランドデザイン基本計画によると、駅東側に交流施設(延べ床面積約1600平方メートル)とキーテナントを含め6店が入居する商業施設(約2600平方メートル)を建設し、「なみえルーフ」と名付けた特徴的な大屋根で双方の建物を覆う。

再開発後の完成イメージ。浪江駅東側に巨大な「なみえルーフ」(右側)が建設され、その下に店などが並ぶ。左下は町営と民間の集合住宅

 さらに芝生広場(約2700平方メートル)や集合住宅(町営と民間で計110戸)も整備し、「駅と一体化したコンパクトシティ」(隈氏)を目指す。

 水素ステーションなども整備して、町内の「福島水素エネルギー研究フィールド」で製造された水素燃料の活用にも取り組む。

 再開発の対象面積は8・4ヘクタール。用地取得と造成の経費計約125億円は全額、国の復興予算を充てる。建築費については今後、建物ごとに国と協議していくが、町の一部負担も必要になる見込みだという。

 12日に町内で開かれた住民説明会には約180人が参加した。維持管理コストの問題や「誰が望んだ計画なのか」といった厳しい質問も出され、町側は「行政主導で決めたが、町民の要望や意見は取り入れていきたい」などと説明した。

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