「最近(ここ1年)性差別を受けた経験」について、全体の75・2%に当たる234人が「ない」と回答。「ある」は42人(13・5%)、「分からない」は35人(11・3%)だった。
男女別では「ある」が女性29・4%、男性5・4%。3割近くの女性が性差別を最近受けており、割合で比べると男性の5倍以上となった。「ない」は女性57・8%、男性84・7%。
「ある」と回答した女性からは「夫は妻の実家で何もしないのに『嫁は夫の実家でしゅうとめを手伝うのが当たり前』と言われ、帰省をやめた」(仙台市・40代・パート/アルバイト)、「PTA役員は母親ばかりなのに、なぜか会長は父親」(仙台市・40代・パート/アルバイト)など性別役割分担への疑問が出た。
このほか「義理の父親に介護と称した性的嫌がらせをされた」(仙台市・50代・パート/アルバイト)、「民生委員の年配男性に『女のくせに黙っていろ』と言われた」(仙台市・50代・自営業)といった深刻な訴えもあった。「進学や就職などで性差別だらけだったので、今はまだ良い方だと感じる」(仙台市・40代・パート/アルバイト)との意見も寄せられた。
「ある」と答えた男性からは「職場で差別意識が根強く、まだまだ深刻だ」(埼玉県・50代・会社員)、「おじさんに対する露骨な差別を受けた」(仙台市・50代・自営業)などのほか、「企業のアピールのため、それほど優秀ではない女性が(管理職に)登用される」(仙台市・40代・会社員)、「女性優遇をやめるべきだ」(仙台市・40代・会社員)と差別の是正措置に対する拒否感や不公平感を訴える声が出た。
自身の差別経験は「ない」「不明」とした一方、「世界的に見ても日本は賃金などの男女格差が大きい」(岩沼市・60代男性・会社員)、「高齢の人ほど『男女の役割はこうあるべきだ』という考えがある」(宮城県柴田町・50代女性・無職)と統計データや周囲の状況から格差を指摘する意見も寄せられた。
男女の格差是正は、もはや待ったなしの課題だ。世界経済フォーラムが各国の女性の地位を分析した2021年の男女格差報告で、日本は156カ国中120位。このうち、政治分野は147位と低迷する。国会議員の女性比率(4月現在)は参院議員23・0%、衆院議員9・9%。一方、有権者の女性比率は51・7%を占める。政府は衆参議員の女性比率を2025年までに35%とする努力目標を掲げる。
政府は22年の女性活躍施策の重点方針(女性版骨太の方針)で低迷の要因として、昭和に形作られた制度や労働慣行、性別役割分担意識などを挙げた。「もはや昭和の時代の想定は通用しない」と断じ、「女性の経済的自立」や「男性の家庭・地域社会での活躍」などを目指すとした。
ナチュラルに「女(男)なんだから」という話になることが、ままある(仙台市・30代女性・会社員)
シングルマザーの知人は男性パートナーがいれば言われないようなことを言われる。世間は女性を低く見ている(仙台市・30代女性・専業主婦)
同じ女性による差別がきつい。若い女性社員に自炊の有無などを尋ね、身なりの整っていない男性社員がいると母親や嫁の悪口を言う。「女は子どもを産んで一人前」など出産や育児に関する発言に、子どものいない自分はひどく傷つけられている(岩沼市・30代女性・会社員)
高齢者は「田舎ならでは」の風習をなかなか変えられない(栗原市・40代女性・会社員)
悪気はなく、無意識に(差別を)していると感じる場面はある。「自分もしているかもしれない」と振り返る機会にしている(仙台市・50代女性・パート/アルバイト)
町内会役員は女性の下働きを前提に活動している(仙台市・70代女性・専業主婦)
建設業。施主が私を差し置いて男性の部下と話したり、「生意気だ」「偉そうだ」と言われたりする(埼玉県・40代女性・会社員)
男女平等と女性を優遇することは問題が違う(白石市・40代男性・会社員)
職場のパワーハラスメント被害者は男性が多過ぎる(宮城県大和町・40代男性・農林水産業)
男性が性差別を受ける場合も多い(宮城県柴田町・30代女性・専業主婦)
(性差別は)なくならないと思う(仙台市・40代女性・パート/アルバイト)
差別と違いの線引きは難しい(仙台市・60代女性・自営業)
性差別は日本の発展を阻害している(東京都・40代男性・会社員)
昔みたいに「男のくせに」と言われなくなった(仙台市・50代男性・会社員)
新型コロナウイルス禍もあり、収入面や雇用面などで弱者の女性は差別を甘受せざるを得ない(仙台市・60代男性・年金生活者)
LGBT(性的少数者)への理解が少ない人が多い(仙台市・60代男性・公務員)
文化的性差はある程度、許容されるべきだ(仙台市・20代男性・学生)
就職や公務員の採用試験は女性の採用数を意識してか、男性の採用枠が狭き門になった。憤りを覚える(白石市・30代男性・パート/アルバイト)
マイノリティーの人には深刻(な問題)かもしれないが、マジョリティーの人たちがなぜ合わせなければならないのか疑問(仙台市・40代男性・自営業)
過剰に反応し過ぎではないか(栗原市・60代男性・農林水産業)
何げないことでも過剰に差別扱いした記事が多い。人権侵害の実例と法的対処法を記事にした方が役立つ(仙台市・60代男性・専業主夫)
特に何も感じない(白石市・60代男性・公務員)
考えたこともない(塩釜市・70代男性・無職)
(差別の)ある、なしは本人の意識次第(東京都・70代男性・無職)
年寄りには理解できないことが多い。多様性という語彙(ごい)も学んでいない(仙台市・70代男性・無職)
性差別を見たことや感じたことがない(仙台市・80代以上男性・会社員)
早く選択的夫婦別姓制度を導入してほしい(岩沼市・60代男性・会社員)
参院選(22日公示、7月10日投開票)を前に、河北新報社は8~12日、無料通信アプリ「LINE(ライン)」で友だち登録する読者を対象に連載「よどむ民意」に関連するアンケートを実施し、311人から回答を得た。
設問は①高校生と政治の関わり②外国籍の人々への偏見や差別意識の有無③新型コロナウイルス禍による人間関係の変化④性差別を受けた経験の有無⑤日本の未来に希望が持てるか―の5問。回答は連載の各回と合わせて河北新報オンラインニュースで公開する。アンケートは一般の世論調査とは異なる。
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