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「奇跡の桜」壁画背に演奏 日フィル、四重奏で魅了 雄勝小・中

壁画を背景に演奏する日本フィル弦楽四重奏団

 石巻市雄勝小中学校(児童23人、生徒10人)で23日、日本フィルハーモニー交響楽団弦楽四重奏団の演奏会が開かれた。5月に学校中庭に完成した「奇跡の桜」をモチーフにした壁画前でも2曲を披露した。

 演奏されたのはシンガー・ソングライター森山直太朗さんの「さくら」と、バイオリニスト葉加瀬太郎さんの「アナザー・スカイ」の2曲。児童、生徒をはじめ、訪れた保護者、地域の人たちを魅了した。

 壁画は、東日本大震災の津波から1本だけ耐えた校木のヤマザクラをモチーフに芸術家の安井鷹之介さん(東京都在住)と児童、生徒が共同制作した。

 満開の桜を中央に置き、その下に集う児童生徒や犬や昆虫などが描かれており、同校のモニュメントとして大切にされている。

 日フィルは「被災地に音楽をin石巻」として、震災後、石巻市内で30回を超えるコンサートを開いている。

 雄勝小中校では2019年5月以来、2回目となる。午前中に校内の多目的ホールでも演奏し、モーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」などクラシックの名曲と、宮崎駿監督のアニメ「天空の城ラピュタ」の主題歌「君を乗せて」などを披露した。

 壁画前で日フィルの演奏を聴いた児童、生徒らは「いい思い出にしたい」「音楽と壁画がマッチしている」などと感想を述べた。

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