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復興マラソン3年ぶり開幕 新たな石巻、ウオーキングで体感

町の景色を見ながらそれぞれのペースで歩く参加者=かわまち交流センターそばの堤防
腕の振り方などを参加者に指導する谷川さん(左から3人目)

 東日本大震災の復興支援への感謝を込めて、ランナーたちが健脚を競い合う「第6回いしのまき復興マラソン」(石巻市、河北新報社、NPO法人石巻市スポーツ協会など主催、三陸河北新報社など後援)の関連イベントが25日、石巻南浜津波復興祈念公園周辺であった。新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催となる26日の本大会を前に、ウオーキング・ノルディックウオーキングとゲストランナーの谷川真理さんによるランニング教室が行われ、ムードを盛り上げた。

祈念公園や川辺7キロ、歩いて満喫

 ウオーキング・ノルディックウオーキングの部は、祈念公園を発着点に約180人が参加。東日本大震災の甚大な津波被害から再生が進んでいる地区を巡り、移り変わっていく町並みを確かめた。

 コースは祈念公園内の4丁目北広場前から、日和大橋、湊地区コミュニティ広場(旧湊二小)、かわまち交流センター、東日本大震災津波伝承館前までの約7キロ。参加者は時折吹く海風を感じながら、周囲の風景を眺めたり、地域住民とあいさつを交わすなどして完歩した。

 友人と参加した石巻市中里6丁目の高橋千代子さん(72)は「県外の人に現在の石巻を見てもらえる良いきっかけになった」と話し、東松島市赤井の村上由美さん(63)は「きれいな景色を見ながら歩くのは気分が良かった」と笑顔だった。

 26日はハーフマラソンが午前9時半、10キロは午前9時40分にスタートし、男女計12種目に白熱したレースを繰り広げる。1991年の東京国際女子マラソンで優勝した谷川真理さんがゲストランナーを務める。

「口呼吸、視線を意識して」 谷川さん、走り方指導

 谷川真理さんによるランニング教室は祈念公園内の4丁目北広場で行われ、26日本番の復興マラソン出場者約20人が正しい走り方などを教わった。

 準備運動で谷川さんは「走る時に遠くを見ようとすると視野が広くなり、集中力が続かなくなる。姿勢を少しだけ低くしたり視線も近くのものを見る形にするだけでかなり楽になる」とアドバイスした。

 10分間ジョギングしながら参加者の質問に答える場面もあり「口呼吸を基本に、苦しくなったらしっかり吐き切る」「骨盤を押し出すように走ると足が前に出る」とこつ話した。教室後は「何度か試して自分のものにしてほしい。本番でいい記録が出るのを願っている」とエールを送った。

 10キロの部に出場する仙台市の会社員大塚誠さん(57)は「普段使わない筋肉があったりしたので、走りを見直したい。教わったことを生かして頑張りたい」と意気込んだ。

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