元東北楽天コーチ米村さん、秋田・明桜高コーチとして奮闘

 元東北楽天コーチの米村理(おさむ)さん(63)が秋田市のノースアジア大明桜高硬式野球部のコーチとして奮闘している。「負けられない戦いに挑む子どもたちの姿に触れ、野球人の原点に返らせてもらった」。成長途上の高校生の指導に難しさを感じながらも、夏の甲子園大会を目指して指導に汗を流す。

練習でノックを打つ米村さん(右手前)=17日、秋田市のノースアジア大明桜高

「負けられない戦い、野球人の原点」2年連続夏の甲子園目指す

 全国高校野球選手権秋田大会を控えた6月中旬、同校の室内練習場で黙々とノックを打っていた。「指導は技術の裏付けがあるプロと違って難しい。人数が多く、けがにも気を付けないといけない。日々、勉強させてもらっている」。自宅のある神戸市から月の半分ほど秋田に出向き、主に野手の練習に目を配る。

 東北楽天では2012年から6年間、1軍外野守備走塁コーチなどを務め、13年の球団初の日本一に貢献した。オリックスのコーチを19年秋に退団後、当時の同校硬式野球部総監督だった尾花高夫さん(現ヤクルトコーチ)に誘われ、20年7月にコーチに就任した。

 県内有数の強豪校で部員は93人。県外からの入部も多い。「練習では教え過ぎず、いいところはいいと言うことを心掛けている。おじいちゃんみたいな年なんでね」と穏やかな表情を浮かべる。

 甲子園予選は負けたら終わりのトーナメント方式。「一発勝負は力が上でも何かが起きる。指導に携わるようになり、『勝利の女神がほほ笑んだ』という言葉の意味がよく分かる」。高校野球の世界に身を置き、「最後は諦めないチームが強い」と実感する。

 同校は昨年、風間球打投手(現ソフトバンク)を擁して夏の甲子園大会に出場し、31年ぶりの勝利を挙げた。スタンドから観戦し、「勝った瞬間は感激した。プロの時代とは違う感激だった」と振り返る。

 7月8日に始まる秋田大会は第2シードで挑む。「実力のあるチーム。今年の夏も楽しみにしている」。部員とともに歓喜の瞬間を迎える日を心待ちにする。(佐々木智也)

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