宮城、あの夏の高校球児 岸、今野…今も戦うプロ選手たち

 今年も甲子園を目指し、全国高校野球宮城大会が8日に開幕しました。宮城育ちの元球児で、今も現役のプロ野球選手として活躍しているのは10人。東北楽天で活躍する岸孝之投手(仙台市出身)も、名取北のエースとして夢の舞台を目指しました。彼らの高校時代を当時の写真と共に振り返りました。
(編集局コンテンツセンター・佐藤琢磨)

仙台二との2回戦で力投する名取北の主戦岸=2002年7月16日、宮城球場(現楽天生命パーク宮城)

[宮城育ちで宮城大会を戦った現役プロ野球選手]
■岸孝之(02年大会・名取北―東北学院大―西武―東北楽天、06年希望入団枠)
■佐藤優(11年大会・古川学園―東北福祉大―中日、15年ドラフト2位)
■本田圭佑(11年大会・東北学院―東北学院大―西武、15年ドラフト6位)
■今野龍太(13年大会・岩出山―東北楽天―ヤクルト、13年ドラフト9位)
■馬場皐輔(13年大会・仙台育英―仙台大―阪神、17年ドラフト1位)
■熊谷敬宥(13年大会・仙台育英―立教大―阪神、17年ドラフト3位)
■鈴木遼太郎(13年大会・石巻西―東北学院大―日本ハム、17年ドラフト6位)
■梅津晃大(14年大会・仙台育英―東洋大―中日、18年ドラフト2位)
■平沢大河(15年大会・仙台育英―ロッテ、15年ドラフト1位)
■佐藤優悟(15年大会・柴田―仙台大―オリックス、19年育成ドラフト7位)
※大会年は3年生時のもの

雨の中、仙台二との2回戦に臨む名取北の主戦岸=2002年7月16日、宮城球場

岸、5回無安打無得点8K

 宮城生え抜きのプロ野球選手で抜群の実績を誇るのは、岸投手でしょう。2002年、夏の県大会に出場しています。仙台二に敗れて2回戦で姿を消しましたが、多賀城との1回戦では5回を無安打無得点。8つの三振を奪う好投に当時、「バックが助けてくれて気持ちが乗った」と話しています。

 その後、東北学院大に進学。仙台六大学野球リーグで東北福祉大の連覇を止めて優勝するなど名をはせ、07年のドラフトで西武入り。その後の活躍ぶりは言うまでもないでしょう。

2回戦で古川黎明を下し、引き上げる古川学園の佐藤優(中央)=2011年7月12日、東北福祉大球場
2年生だった10年大会、仙台商との準々決勝で延長15回215球を投げ抜いた本田=2010年7月22日、Kスタ宮城(現楽天生命パーク宮城)

 東日本大震災があった11年大会からは、古川学園の佐藤優投手(大崎市出身)と東北学院の本田圭佑投手(仙台市出身)がプロの世界に飛び込んでいます。両者とも大会注目の右腕でした。佐藤は3回戦の塩釜戦で早すぎる敗退。本田は準々決勝まで進みましたが、この大会で初優勝した古川工に敗れました。

 その後、佐藤が東北福祉大、本田は東北学院大のエースとして仙台六大学リーグで白熱した投げ合いを演じています。

2回戦、米谷工を相手に16三振を奪い無安打無得点試合を達成した岩出山の今野=2013年7月20日、仙台市民球場
柴田との決勝戦に先発した仙台育英の馬場=2013年7月31日、Kスタ宮城
決勝戦に1番遊撃手でフル出場した仙台育英の熊谷=2013年7月31日、Kスタ宮城
仙台育英との4回戦で先発した石巻西の主戦鈴木=2013年7月23日、Kスタ宮城

今野はノーヒットノーラン達成

 13年大会に出場した3年生たちは、最も多い4人がプロの世界でしのぎを削っています。今野龍太投手(岩出山町出身)は、部員わずか11人だった岩出山のエースでした。2回戦の米谷工戦ではノーヒットノーランを達成し、一躍スカウトの注目を集めました。この年のドラフトで東北楽天から9位指名を受けて入団、現在はヤクルトで腕を振っています。

 この年の大会を制した仙台育英からは馬場皐輔投手(塩釜市出身)が仙台大、遊撃手の熊谷敬宥内野手(仙台市出身)が立教大を経て阪神に入団。4回戦で姿を消した石巻西の主戦だった鈴木遼太郎投手(石巻市出身)は東北学院大から日本ハムに進みました。

4回戦の東北学院戦に先発登板した仙台育英の梅津=2014年7月15日、コボスタ宮城(現楽天生命パーク宮城)

 14年大会では梅津晃大投手(仙台市出身)が仙台育英の主戦としてプレーしました。本命として挑んだ夏は4回戦の東北学院戦に先発登板、チームは延長13回で涙を飲みました。東洋大進学後に頭角を現し、現在所属する中日で背番号18を背負い期待されています。

準々決勝の仙台三戦で適時打を放つ仙台育英の平沢=2015年7月18日、コボスタ宮城
柴田の主砲として活躍した佐藤=2014年5月23日、仙台市民球場

平沢、優勝導く2点三塁打

 東北の悲願、大旗の白河越えに近年で最も近づいたのが15年。宮城大会で優勝し、甲子園で準優勝を果たした仙台育英の主軸、平沢大河内野手(多賀城市出身)がドラフトでロッテから1位を受けてプロ入りしています。宮城大会では打率1割台と不調でしたが、古川工との決勝では2点三塁打を放つなど活躍しました。

 佐藤優悟捕手(蔵王町出身)が主将を務めた第2シード柴田はまさかの2回戦敗退。進学した仙台大で外野手に転向、19年に育成ドラフト7位でオリックスに入団しました。現在は支配下登録を目指してバットを振っています。

 また、宮城を離れて福島県の高校に進んだ選手もいます。12年、聖光学院のエースだった岡野祐一郎投手(石巻市出身)は大学、社会人を経て19年のドラフト3位で中日入り。17年、学法石川の主戦を務めた尾形崇斗投手(富谷市出身)はソフトバンクに育成で指名されました。20年に支配下登録を勝ち取り、1軍デビューを果たしています。

[宮城育ちで福島大会を戦った現役プロ野球選手]
■岡野祐一郎(12年大会・聖光学院―青山学院大―東芝―中日、19年ドラフト3位)
■尾形崇斗(17年大会・学法石川―ソフトバンク、17年育成ドラフト1位)
[宮城大会を戦った県外出身の現役プロ野球選手]
■高井雄平(02年大会・東北―ヤクルト、神奈川県出身、02年ドラフト1巡目)
■ダルビッシュ有(04年大会・東北―日本ハム―レンジャース―ドジャース―カブス―パドレス、04年ドラフト1位)
■松原聖弥(12年大会・仙台育英-明星大―巨人、大阪府出身、16年育成ドラフト5位)
■上林誠知(13年大会・仙台育英―ソフトバンク、埼玉県出身、13年ドラフト4位)
■郡司裕也(15年大会・仙台育英―慶大―中日、千葉県出身、19年ドラフト4位)
■西巻賢二(17年大会・仙台育英―東北楽天―ロッテ、福島県出身、17年ドラフト6位)
■入江大樹(20年大会・仙台育英―東北楽天、大阪府出身、20年ドラフト5位)
※大会年は3年生時のもの

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