築47年のホテルをリノベ 仙台・花京院に「OF HOTEL」オープン

オープンした「オブ ホテル」。独創的な内装が特徴

 築47年のビジネスホテルを一棟丸ごとリノベーションしたホテル「OF HOTEL(オブ ホテル)」が1日、仙台市青葉区花京院にオープンした。客室内に靴を脱いでくつろげる小上がり、その入り口には茶室で用いられるにじり口があり、独自の建築や意匠で注目を集めている。

6人宿泊可能の部屋も

 10階建て。55の客室は14種類があり、一般的なタイプのほか、書斎用の部屋や、最大6人宿泊できる客室もある。仙台駅から徒歩6分の立地を生かし、ビジネスマンや観光客、家族連れなどの利用を想定する。床板に岩手県産の栗の木を使用、照明フードに白石和紙を用いるなど、東北らしさにこだわった。

 地下1階に地酒などを扱う飲食店、2階には自家焙煎(ばいせん)を行うカフェが、それぞれ出店。両店は宿泊者以外も利用できる。カフェでは宿泊者向けに東北の食材を豊富に使った朝食を出す。

 2階のラウンジは24時間オープン。通常はチェックイン、チェックアウトの前後のデスクワーク利用を想定した。東北出身の芸術家の作品を展示し、東北の魅力発信に力を入れる。

 エントランスにはプロジェクションマッピングがあり、庭園をテーマに東北の自然をモチーフにした約40パターンの映像を映し出す。

 宿泊料は1人1泊7700円から。建物は1975年建築で、不動産管理の大和ライフネクスト(東京)が所有。ホテルは仙台市の不動産業「N’s Create.(エヌズクリエイト)」の関連会社などが運営する。

改修前の客室
改修後の客室。コンクリートむき出しの天井が斬新だ

丹野社長「東北を体感できる空間に」 

 古いビジネスホテルを斬新な宿泊施設としてよみがえらせた仙台市の不動産業「エヌズクリエイト」の丹野伸哉社長(37)に、着想や目指す方向性を聞いた。(報道部・池田旭)

 -改修・改築の魅力は。

 「新築より工期が短い上、既存の骨格を無駄にしないから環境にも良い。古い建物は耐震性や断熱性は劣るが、解決していくのがリノベーションの醍醐味(だいごみ)。制約の中で目標を達成することに喜びがある」

 -どのようなコンセプトか。

 「仙台・東北を体感できる空間を目指した。東北の良さを食や酒、施設のインテリアなどを通じて感じてほしい。今後は東北の伝統や手業を知ってもらうイベントを行い、東北に触れられる施設を目指したい」

 -宿泊者のニーズをどうとらえている。

 「事前に調査した。仙台を訪れた人は飲食やもてなしを評価しているが、ホテルの満足度はいまひとつ。『地元にしかない魅力を感じたい』という人が多いことが分かり、そこに注力した。既に予想を上回る予約があり、手応えを感じている」

 -こだわりは何か。

 「『自宅のようにくつろげる』を目指した。各所にアートやクラフトの要素も取り入れた。芸術家にも泊まってもらいたい。テナントの飲食店は、まず自分たちが行きたい地元の店を選び、業態開発から協働した」

 -今後の目標は。

 「東北のヒト、モノを巻き込みながら、ホテルという枠にとらわれず新しい挑戦を続けていきたい」

エントランスに立つ丹野社長。「東北の魅力に触れられる施設にしていきたい」と意気込む

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