アスパラガス産地化へ 病害虫対策など学ぶ 東松島
県石巻農業改良普及センターは7日、「アスパラガス栽培管理勉強会(病害虫編)」を東松島市矢本立沼のパスカファーム立沼の畑で開いた。4月6日の定植から3カ月が経過し、病害虫への理解を深めて今後の栽培の参考にするのが狙い。農家や関係機関の職員ら11人が参加した。
1年サイクルで収穫が可能となった「採りっきり栽培」を明治大と共同開発したパイオニアエコサイエンス園芸種子部東日本事務所(宇都宮市)の松永邦則さんが講師を務めた。
80センチほどに成長したアスパラガスの草丈に触れた松永さんは「ここからが大事になってくる」と強調。黒い板を使って病害虫スリップス(あざみうま)の対処法を伝授した。
病害の中で一番怖いというカビの一種、茎枯病(くきがれびょう)の対策にも言及。茎枯病は降雨で土が跳ね、若茎に病原菌が付着することで起き、今月上旬から9月下旬までが発生しやすいという。
松永さんは「天気予報では17日からの週と8月21日からの週が危ないと推察される。小まめに観察することが重要で、天気予報に注意しながら取り組んでほしい」と呼びかけた。
勉強会は、高収益作物として知られるアスパラガスについて知ってもらおうと、2020年度に始まった地域活性化事業の一環。関係者は「採りっきり栽培が定着し、ビニールハウス栽培に移行できば産地化も可能になる」と期待を寄せる。11月にはアスパラガスの黄化や刈り取りなどの勉強会を予定している。
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