ローカル線収支、下位区間はどこ? JR東日本公表のデータを整理

 JR東日本が7月28日に発表した利用者の少ないローカル線の2019年度分収支は、35路線66区間の全てで赤字でした。1日1キロ当たりの利用者を示す平均通過人員(輸送密度)、赤字額、100円の収入を得るために必要な費用「営業係数」の下位10区間を整理しました。JR東が公表した輸送密度2000人未満の区間に限ります。記事最後のリンクから、66区間のデータを確認できます。(東京支社・吉江圭介)

  ■ 輸送密度 ■  

 輸送密度は、花輪線荒屋新町―鹿角花輪間が78人で最少。陸羽東線鳴子温泉―最上間が79人で続いた。下位10区間のうち、東北関係は8区間。只見線只見―小出間(101人)、津軽線中小国―三厩間(107人)も低迷する。

 JR東は「輸送密度2000人を超える区間イコール黒字ではない。1万人でも収支的には厳しい」との見解を示した。

  ■ 赤字額 ■  

 赤字額は、下位10区間全てが15億円以上、かつ東北関係の区間だった。羽越線村上―鶴岡間の49億900万円が突出。続く奥羽線東能代―大館間(32億4200万円)の1・5倍に上った。五能線能代―深浦間(15億8600万円)、大船渡線一ノ関―気仙沼間(15億7500万円)も金額が膨らんだ。

  ■ 営業係数 ■  

 営業係数で最も数字が悪かったのは千葉・房総半島を走る久留里線久留里―上総亀山間で、100円を稼ぐのに1万5546円を費やした。

 下位10区間のうち、東北関係は7区間。花輪線荒屋新町―鹿角花輪間(1万196円)、陸羽東線鳴子温泉―最上間(8760円)などが入った。

「輸送密度」全66区間
「赤字額」「営業係数」全66区間

持続可能な交通体系探る

 JR東は公開したデータを基に、持続可能な交通体系の構築に向けて地方自治体と協議を始めたい考えだ。鉄道の存続やバス転換、バス高速輸送システム(BRT)、自治体がレールや駅舎を保有・管理し、鉄道会社がサービスを担う「上下分離方式」が選択肢とみられる。

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