芋煮シーズンに暗雲 山形「発祥の地」に大雨で流木たまる

 8月3日から山形県内に降り続いた大雨の影響で、「芋煮会発祥の地」として知られる中山町の最上川中山緑地(約12万2000平方メートル)に流木がたまり、立ち入りできなくなっている。運動に加え、芋煮やキャンプを楽しむ人でにぎわう秋の季節を直撃した形だ。

流木やゴミが流れ着いた中山緑地。立ち入り禁止となっている=31日

 中山緑地は最上川の増水で立ち木などに流木が絡まったままで、ごみが地面に散乱している。通路には泥もたまっており、町は取り除く作業を進める。

 町産業振興課によると、新型コロナウイルスの感染拡大後は9、10月のアウトドア需要が増加。週末は緑地がテントで埋まることもあったという。担当者は「町を訪れる人が減ってしまうのでは」と心配する。

 復旧作業は9月末までかかる見込み。町は緑地内のごみを手で集めるボランティアを募っている。実施は3、4日と10、11日の4回を予定する。

 芋煮会は江戸時代、荷物を載せて最上川を行き来する舟の船頭たちが松の枝に鍋を掛け、芋煮をしたのが始まりとされる。中山緑地のそばには、5代目の「鍋掛松(なべかけまつ)」が立つ。

「心置きなくやってほしい」 知事はコロナ対策徹底で開催推奨

 山形県の秋の風物詩、芋煮会の本格シーズンを前に、吉村美栄子知事は31日の定例記者会見で「県民の秋の楽しみの一つ。『心置きなくやってほしい』というのが偽らざる気持ちだ」と述べ、新型コロナウイルス感染対策を徹底しつつ、通常に近い形での開催に理解を示した。

 昨年は、デルタ株の拡大を理由に「普段一緒にいる人と4人以下、短時間でマスク会食」との原則に沿った開催への協力を要請した。今年の対応について、吉村知事は会食での人数制限などの要請していないことを強調。「屋外では感染リスクが低い。大勢の場合は人との適切な距離を開け、会話はマスクを付けてするなど対策していただければ」と求めた。

 県内では、直径6・5メートルの大鍋で調理する「日本一の芋煮会フェスティバル」が9月18日に3年ぶりの通常開催を予定するなど、緩和に向けた動きが広がっている。

19年にあった「日本一の芋煮」。今年は3年ぶりの開催が予定されている

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