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色彩模様いしのまき<白>四季や心情映す壁 石巻市複合文化施設(石巻市開成)

トヤケ森山を背に陽光を浴びて輝く石巻市複合文化施設。外壁は圧迫感を抑えるため3色の白を使い分けている
白に囲まれた吹き抜けの空間が広がる内部。文化施設としてだけでなく、建築としての魅力も大きい

 飾りのない白一色の外壁が印象を抽象化する。三角屋根と塔が連なるでこぼこの形状が、個性的な家並みのようにも、一つの大きな工場のようにも見える。

 国内外で活躍する建築家の藤本荘介氏が設計した。白壁は朝日や夕日を浴びてピンクやオレンジに輝く。ホールでイベントが開かれる夜は、窓からもれた温かい光をとどめる。見る人の心情や季節、時間帯によって表情が変わる。

 長さ約160メートルのロビーが貫く内部も白が基調。窓から光を取り込み、高い吹き抜けの開放的な空間が広がる。店の看板を模したサインや巨大な扉の装飾、天井からつるされた電球などもユニークで、外国の路地や創作の世界のような雰囲気がある。

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 東日本大震災からの復興と共に、色彩を取り戻した石巻地方。自然や食、建築、工芸それぞれが持つ「色」を届ける。

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